ラズパイ本体には、OSのインストールに必要なmicro SDカードを装着するカードスロット、HDMI出力、USBポート、LANポート、オーディオ/コンポジット出力用の3.5ミリイヤフォンジャック、カメラコネクターなどが備わっています。電源には身近なUSBモバイルバッテリーが使えるので運用も手軽です。
ラズパイを操作するときは、一般的にHDMI経由でディスプレイにデスクトップ画面を表示し、USBポートにはキーボードとマウスを接続して操作できる「PIXEL」(Pi Improved Xwindows Environment, Lightweight)を使う場合が多いです。
この方法もいいのですが、自宅にディスプレイが1台しかない環境では他のPCと同時作業できないので不便です。ここでは、Windows PCなどの画面上にラズパイの画面を表示させて操作できる「ターミナルソフト」の活用をおすすめします。
ターミナルソフトの代表例として、Windowsであればフリーソフトの「Tera Term」(テラターム)が挙げられます。PCとLANケーブルで直結し、ラズパイのIPアドレスを直接指定して、「SSH」と呼ばれる仕組みで接続します。なお、デフォルトではSSHが使えるようになっていませんので、いったんはディスプレイに接続し、PIXELの「Raspberry Piの設定」から「インタフェース」の中にある「SSH」を有効にしておく必要があります。
Tera Termをダウンロードしてインストールしたら、早速ラズパイとPCを接続してみましょう。「ホスト」にはラズパイのIPアドレスを入力します(画像3)。ラズパイのIPアドレスはPIXEのL左上にある「LX Terminal」で「hostname -I」と入力すれば知ることができます(画像4)。
接続したらユーザー名は「pi」、パスフレーズには任意設定したものを入れます(デフォルトはraspbian、画像5)。うまく接続できましたでしょうか。接続できたら画像6のような画面となります。これからは、このターミナルソフトを通じてラズパイを操作してみましょう。
さて、準備が終わったところで次の段階に進みます。これはお約束ですが、パッケージ関係が最新のものであるかをチェックし、最新にアップデートしてから作業をしてください。まずは以下のコマンドで、Raspbianを最新の状態にします。
$ sudo apt update $ sudo apt upgrade
ファームウェアのバージョンが上がっている場合もあるので、そちらもチェックして最新の状態にしておきます。
$ sudo rpi-update
ここで「sudo」というコマンドが出てきました。これは「スーパーユーザー(管理者)で実行(do)する」という意味です。システムをアップデートする場合や、シャットダウン、リブートする場合、また一部のプログラムを実行する際には必要となるコマンドなので覚えておきましょう。
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