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» 2018年12月17日 18時31分 公開

手ぶらで買い物できる“顔認証コンビニ”、セブン-イレブンとNECが都内で開始 オフィス向けに展開

セブン-イレブン・ジャパンとNECが、入店や決済に顔認証システムを活用したオフィス向けコンビニを都内にオープンした。

[村田朱梨,ITmedia]

 セブン-イレブン・ジャパンとNECは12月17日、入店や決済に顔認証システムを活用し、手ぶらで買い物できるコンビニの運営を始めた。まずはNEC社員向けの実験店舗として、同社が入居するビル内にオープン。社員の利便性や勤務環境の改善につなげる狙いだ。

photo 顔認証コンビニ

顔認証コンビニの仕組み

 入店時に、事前に登録したNEC社員の顔データと入り口のカメラで捉えた顔を照合。本人確認が完了すると、自動ドアが開いて入店できる。

 店内ではコミュニケーションロボットが来店者におすすめ商品を提案する他、カメラで捉えた来店者の顔から推測した年代や性別に合わせ、おすすめ商品の広告をディスプレイに表示する。

photo 20代女性ならカフェラテとお菓子の広告が流れる

 会計はセルフレジで行う。来店者自身が商品のバーコードを読み取り、顔認証か社員証で決済すると、給与天引きで精算する仕組みだ。

 記者も入店してみたところ、店舗自体はやや狭いが弁当や飲み物、菓子など、昼食や休憩の時に売れる商品は一通りそろっていた。店内には「セブンカフェ」も用意されており、会計時にレジ台付近で専用のバーコードを読み取れば、いれたてを購入できる。

photo 決済の様子

 NECの江村克己さん(取締役 執行役員常務兼CTO)は「NECが入居しているビルには食堂がない。雨の日などはエレベーターも混み合い、1時間しかない昼休みを昼食だけに取られてしまう」と話す。ビル内のコンビニも、地下フロアにセブン-イレブンが1店舗あるのみで、昼時などは利用が殺到していたという。

 オフィス内に気軽に使えるコンビニを用意し、欲しいものを欲しいときに購入できるようにすることで、社員の負担を軽減。働き方や社内環境の改善にもつなげるという。

AIが販売実績や天候から発注業務

 店舗スタッフの負担を軽減する仕組みも取り入れた。店内の様子はカメラで離れた場所からでも確認できるようにし、発注業務にはAI(人工知能)を活用。販売実績や天候などのデータをもとに、AIが各商品の発注数を提案する。人間が発注業務を行うのに比べて、所要時間を約4割削減した。

 業務負担を軽減することで、店舗の省人化を実現。実験店舗の常駐スタッフは1人のみで、基本的にはスタッフがいなくても買い物を完了できるという。セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長は、「機械でできるところはデジタル化を進め、スタッフには接客に注力してもらう」と意気込む。

 同社は、省人化店舗はあくまで顧客との接点を増やすためのものという。「無人店舗は、今現在は考えていない」(古屋社長)

photo セブン-イレブン・ジャパンの古屋社長(左)とNECの江村克己取締役(右)

 今後は実験店舗を通じて、導入企業の社員が快適に利用できるサービスを検証し、オフィスや病院、工場など、利用者が限られる場所への出店も検討する。現時点で一般消費者向けに省人化店舗を展開する予定はないという。

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