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Microsoft、ドラッグストア大手のWalgreensと大規模提携 Azure採用やヘルスケアで

» 2019年01月16日 13時59分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Microsoftと米ドラッグストアチェーン大手のWalgreens Boots Alliance(以下、Walgreens)は1月15日(現地時間)、新たな医療提供モデル立ち上げを目指し、7年間の提携を結んだと発表した。

 Walgreensはドラッグストアチェーン最大手の1つで、企業のヘルスケアセンターや在宅医療、処方薬のメールオーダーサービスも手掛ける。25カ国でサービスを提供しており、総従業員数は45万人以上だ。

 walgreens 1 ストア内の相談コーナー

 この提携でWalgreensは自社の主要ITインフラを「Microsoft Azure」に移行し、「Microsoft 365」を社内コラボレーションおよび顧客エンゲージメントツールとして38万人以上の従業員と店舗で利用する計画だ。

 さらに、主要市場での共同イノベーションセンターの設立や、12店舗でMicrosoftの製品およびサービスを利用する「デジタルヘルスコーナー」のパイロット開設などの計画も発表した。

 この提携は、共通の競合相手である米Amazon.comに対抗するものと見られる。Microsoftは1月には米Amazon.comの「Amazon Go」のような無人店舗展開を目的に米スーパー最大手Krogerとの提携を発表した。また、昨年7月には米小売最大手のWalmartと戦略的提携を結んだ。こちらもWalmartのAmazon.com対抗のオンラインショップ強化を目指すものだ。

 Walgreensのステファノ・ペシナCEOは昨年10月、米Bloombergのインタビューで、(ドラッグストアの競合になる可能性のある)Amazon Goの展開について、「大きな脅威だとは考えていない。新たな競争相手となるが、Amazonのせいで当社が消滅するとは思わない」と語っていた。

 walgreens 2 Walgreensのステファノ・ペシナCEO(左)とMicrosoftのサティア・ナデラCEO

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