ITmedia NEWS > 社会とIT >

ジェフ・ベゾス氏、ゴシップメディアからの脅迫メールをMediumで公開「プライベート写真公開は嫌だが脅迫に屈するのも嫌だ」

» 2019年02月08日 10時45分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Amazon.comのCEOで米メディアWashington Postのオーナーでもあるジェフ・ベゾス氏は2月7日(現地時間)、個人としての公式Mediumで米ゴシップメディア「National Enquirer」から受け取った脅迫メールを公開し、同メディアとその親会社AMIおよびオーナーのデビッド・ペッカー氏を非難した。「本物のジャーナリストがこのような提案することは絶対にない」(ベゾス氏)

 bezos

 National Enquirerは1月、ベゾス氏の離婚について、その原因は元ニュース番組アンカーのローレン・サンチェス氏との浮気が原因だというスキャンダルを2人の写真を添えて掲載した。


 ベゾス氏はこの後、National Enquirerがプライベートな写真やメッセージをどのように入手したのかを調べるよう、セキュリティコンサルタントのギャビン・デ・ベッカー氏に依頼した。その数日後、AMIから、同社はベゾス氏の写真を公開したもの以外にも保持しており、調査を中止し、「AMIの報道は政治的動機または政治的勢力の影響を受けていたことを示唆するものではない」という偽りの声明を発表しなければ、それらの写真も公開するというメールを送ってきた。

 ベゾス氏が公開したAMI幹部からのメールには、ベゾス氏の半裸の写真やサンチェス氏のビキニ姿の写真など、9枚を持っているという説明がある。

 AMIは、独占的に入手したスキャンダルネタを報道せずに他の目的で利用する「Catch and Kill」で知られる。例えば、ドナルド・トランプ氏と関係していたとみられるカレン・マクドゥーガル氏に15万ドル支払って記事にしなかった。トランプ氏は米大統領に就任後、AMIのペッカー氏をホワイトハウスに招待している。ベゾス氏は、米当局やメディアはペッカー氏がEnquireとAMIを政治的目的で利用しているとみていると指摘する。

 「もちろん私の個人的な写真が公開されるのは嫌だが、彼らのよく知られている脅迫メールや政治的攻撃に加担するのも嫌だ。だから立ち上がることを選んだ」(ベゾス氏)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.