Silo創業者のタル・ラピドット(Tal Lapidot)氏はイスラエル工科大学出身者。自身のキッチンでの経験からSiloが生まれた。
キッチンで大量の食材を捨ててしまっていることにうんざりしたラピドット氏は、食材を長持ちさせようと思い真空機を購入。しかし、実用的だとは感じられなかったそうだ。
従来の家庭用真空機は真空パックを切ったりシールするのが手間で、真空パックも使い捨てなのでかえってごみを増やしてしまう。真空パックを新しく買い足す必要もあり、お金も時間も無駄が多い。
「もっと簡単に食材を保存できる方法があるはず」と考え抜いた結果がSiloの誕生につながった。Siloはタッパーを使うため、洗って何度も使える。床に落としても割れない特殊なプラスチックを採用しているため、容器がごみになることもないと考えた。
プラスチック素材に、人体に悪影響があるといわれるBPA(有機化合物のビスフェノールA)を使っていない点や、電子レンジや食洗機に対応している点も支持を集めている理由なのかもしれない。
ラピドット氏は「いま20人ほどのユーザーに試用してもらっていますが、評判はすごくよく、早く全米に商品を送り出せることを心待ちにしています」と自信を見せている。
実際、試用したユーザーからの評判はよさそうだ。
具体的には「家族のためによく料理をしているので、食材が長く持つようになったのがうれしい」(女性)、「2週間持つとSiloに言われた鶏肉を1週間半後に食べても作りたてのようにおいしく食べられた」(男性)、「真空パックを切ったり何度もシールをする煩わしさがなく、使い方がシンプル」(男性)、「何日か前に使わなければいけない食材を事前に教えてくれるから助かる」(女性)などの声が上がっているという。
同製品は2018年の秋にKickstarterでクラウドファンディングを始め、わずか一日で目標額の8万ドルを調達、現在は140万ドルを超える資金調達に成功している。
価格はパントリーと専用タッパー4つのセットで175ドルから。Kickstarter上で販売されており、米国以外ではサポート体制が限られているようだが、日本を含む45カ国に向け19年の7月から出荷される予定だ。
執筆:赤江龍介
編集:岡徳之(Livit)
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