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「昭和ミニラジカセ」がおしゃれなテレコすぎる件立ちどまるよふりむくよ(2/3 ページ)

» 2019年02月16日 12時03分 公開
[松尾公也ITmedia]

 ラジカセなので、当然ながらエアチェックができる。エアチェックとは、放送されたラジオ番組をコンパクトカセットなどに録音することだ。70-80年代にはFM局の番組表を集めた「FM雑誌」が多数存在していて、若者はFMステーション、FMレコパル、週刊FM、FMファンなどを買って(筆者はFMステーションとレコパル両方買ってた)、「お、TOTOの武道館ライブやるのか、エアチェックしなきゃ」と蛍光マーカー引いたりしていたのである。

photo 昭和ミニラジカセとカセットケース

 昭和ミニラジカセはエアチェックをインライン録音できる。できるのだが、小さいからなのか、収録時間が短い。超小型の透明なカセットテープに巻き取られた磁気テープの厚みはわずかで、たしかにこれはあまり収録できなそうである。

photo 妻がエアチェックしたカセット(ナショナル製)とサイズ比較

 事実、このラジカセで録音できるのはカセットの片面に5分。裏返せばさらに5分収録できる。彼女にプレゼントするミックステープを作るにしても、A面とB面合わせて10分。実を言うとカセットがメモリとなっているわけではなくて、ラジカセ本体内に録音され、カセットはそのスイッチとなっているのだ。

 早送り、巻き戻しボタンはキュルキュルいって頭出しをしているようだが、停止後はその面の頭から再生される。

 A面に好きな番組を5分だけエアチェックして、B面にはマイクから自作のフォークソングを吹き込む、なんてこともできちゃったりしちゃったりして。録音終了時のボタンノイズまで入れてくれる凝りようだ。

 カセットテープといえば、30分、46分、60分、120分といったバリエーションが主流だったが、このカセットは5分。しかし、そういったカセットも当時はあったのだ。筆者が使っていたMZ-80K2Eはカセットデータレコーダーを内蔵しており、長すぎても使い勝手が悪いので5分、10分のカセットを秋葉原で買い込んで、打ち込んだプログラムを保存していたのだ。だからこの5分という設定は間違いではない。エアチェックには不向きだが。

 ところで筆者は最近カセットテープレコーダーを3台購入している。1つは先日レポートした初代ウォークマン。そしてソニーのラジカセCF-1600。どちらもメルカリでゲットした。こいつは中学1年生のときに最初に買ってもらったテレコ(テープレコーダー)で、ラジオもついていた。これでエアチェックをしていたのだ。

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