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スマホゲーム、総崩れ? 各社の“冴えない決算”(2/3 ページ)

» 2019年02月19日 07時00分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 サイバーエージェントは19年度(18年10月〜19年9月)の営業利益見通しを、300億円から200億円に下方修正。昨年9月、スマホゲーム「ドラガリアロスト」をリリースし、出だしは好調だったものの、売上が想定より伸びなかった。藤田晋社長は自身のブログで「過去にも同様のパターンでゲームが伸び、全体が潤っていたことから、特定のゲームタイトルに依存し過ぎてしまっていた」と述べている。コスト削減によって立て直しを図る。

photo サイバーエージェントの決算説明資料より

 「白猫プロジェクト」などを展開しているコロプラの18年10〜12月期連結決算は、3億7600万円の最終赤字(前年同期は13億5200万円の黒字)に転落。決算説明資料には「『バクレツモンスター』(バクモン)をはじめとする新作は厳しい状況です」という一文があった。昨年リリースしたバクモンがふるわず、既存タイトルの減収幅を埋めるまで至らなかった。創立10周年を記念したイベントの費用もかさんだ上、新規タイトルの開発が増え、外注費が増加したことが影響した。

 同じくディー・エヌ・エー(DeNA)も18年10〜12月期は営業損失が21億円と赤字に転落。一要因として、ゲーム事業の減収を挙げている。守安功社長は「特定のタイトルが要因ではなく、主力タイトルの維持が全般に難しかった」と説明。19年1月の動向は「悪くない」とし、事業が急変したとは捉えていないという。19年3月期通期(18年4月〜19年3月)の連結業績予想は据え置き、売上高は1258億円(前年比9.7%減)、純利益は105億円(同54.3%減)を見込む。

 「アナザーエデン」などの海外展開が好調だとしているグリーは、18年10〜12月期の売上高は177億円(前年同期比17.3%減)、営業利益が10億円(同13.7%減)と減収減益。第3四半期は「海外展開の貢献と新規タイトルに対する開発投資の本格化を見込む」と予想している。

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