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Spotify、Appleを欧州委員会に提訴 「公平な競争を」

» 2019年03月14日 09時04分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 スウェーデンSpotifyは3月13日(現地時間)、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会に対し、米Appleによる競合ストリーミングサービスの締め出し行為を調査するよう申し立てたと発表した。

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 同社は、AppleがiOSのアプリストアApp Storeで、自社の音楽ストリーミングサービス「Apple Music」と競合するアプリに不利になるようなガイドラインの変更や30%の手数料の義務付けなどにより、健全な競争を阻害していると主張する。

 iOSアプリはAndroidアプリと異なり、App Storeでのみダウンロード可能だ。そして、ユーザーがiOSアプリ経由で無料版から有料版にアップグレードすると、月額サブスクリプション料金の30%をAppleに支払うことになる。Apple Musicは先行するSpotifyと同じ月額料金に設定されているが当然30%の“税金”を支払う必要がないので、Appleの方が競争上有利だ。Spotifyはやむなく2016年からApp Storeでの有料サービスへのアップデートはできないようにした。

 同社はこれまでのAppleによる不正行為について専用ページで経緯を説明している。

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 同社のダニエル・エクCEOは「AppleはiOSのプラットフォーム(iPhoneやiPadのこと)とApp Storeの両方のオーナーであり、同時にSpotifyのようなサービスの競合でもある。理論的にはこれは問題ないが、Appleは自身に優位性を不当に与えていることが問題」で、「特別扱いして欲しいわけではない。単に他のアプリと同じ扱いをして欲しいだけだ」とし、欧州委員会から以下の3点をAppleに命令するよう求めた。

  • Apple Musicを含むすべてのサービスに対し、同じ公平な規則を適用する
  • ユーザーに、アプリ内決済以外のサブスクリプション方法選択の自由を提供する
  • サードパーティのサービスがユーザーにマーケティングやプロモーションなどの情報を提供することを禁じない

 近年、Appleを含むプラットフォーマー、いわゆる「GAFA」(Google、Apple、Facebook、Amazon)による寡占状態への批判が高まっている。2020年の米大統領選への出馬を表明した民主党のエリザベス・ウォーレン議員は、AppleはApp Storeを分離すべきだと主張している。

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