米マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピュータ科学・人工知能研究所(CSAIL)は3月14日(現地時間)、つかむ物に合わせて円すい形のグリップ部分が伸縮する「Origami Robot Gripper」を発表した。「マジックボール」と呼ばれるボール状の折り紙の構造を参考に開発したロボットハンドで、りんごやワイングラス、南京錠、スマートフォンなど、さまざまな形状の物体をつかめる。
マジックボールは、長方形の紙に細かい折り目をたくさん付けてたたむことで、伸縮可能な球体を作る折り紙の作品。ロボットハンドのグリップ部分にマジックボールの構造を参考にした骨格を取り付け、ゴム風船や薄い布で覆った。
つかみたいものにグリップ部分をかぶせ、内蔵した真空装置で内部の空気を抜くことで、吸うように持ち上げられる。実験では、4ポンド(約1.81キロ)以上のボトルを傷つけることなく拾えたという。
Origami Robot Gripperは米ハーバード大学のヴィース研究所との共同研究。同大学のロバート・ウッド教授は「ロボットハンドの構造の特徴は単純であること。必要に応じて新しいグリップをすぐに試作できる」とコメントしている。
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