「Uber Eatsの配送料がいつの間にか上がっている」――4月上旬、ネットでこんな報告が相次いだ。
Uberに問い合わせたところ、「より質の高いサービスを提供するため、4月9日から配送料を改定した」という。値上げ幅は明らかにしていないが、都内で利用している記者のアカウントでは、近所の店で注文した場合の配送料は110円から260円、一駅離れた店は230円から390円、2駅先だと420円から570円になっており、1.3〜2倍超に上がっている。
Uberによると今回の値上げは、東京・埼玉・千葉・神奈川・京都・大阪・兵庫が対象。「顧客には前日8日に、メールで案内した」としている。だが、そのメールの件名は「【1週間限定】人気メニューが半額!」。本文では、「ジョナサン」と「バーミヤン」のメニューの半額キャンペーンが画像付きで告知された後に、ひっそりと配送料改定の案内が載っていた。
その案内にも、「2019年4月9日(火)より、東京・埼玉・千葉・神奈川・京都・大阪・兵庫における Uber Eatsの配送手数料を改定することとなりました」などとあるだけで、具体的な値上げ幅などは記されていない(ちなみに、記者のUber Eats登録メールアドレスにはなぜか、この案内メールも届いていなかった)。
メールの値上げ案内に気づいたユーザーは少数だったようで、ネットでは「いつの間にか値上げしていた」「こっそり値上げされていて気分が悪い」といった声が上がっている。配送料を値上げした分、配達パートナーの報酬が上がるのかどうかもUberに尋ねたが、「詳細な収益構造を公開しておらず、回答を差し控える」とのことだった。
Uber Eatsの配送料は、サービス開始当初は一律380円だったが、18年11月までに、距離による変動制に改定。Uberは具体的な額を明かしていないが、都内の配送料はこの時、110円、230円、420円の3段階になったようだ(混雑しているエリアは別途、追加料金が必要)。近隣の店舗を主に利用するユーザーにとっては大幅な値下げとなったが、今回、この料金体系でのサービス維持が難しいと判断し、値上げに踏み切ったのかもしれない。
値上げへの不満に対応するためか、Uberは4月18日、5月1日まで何度でも配送料が0円になるキャンペーンを開始。ユーザーにクーポンコードを配っている。同社は「今後もキャンペーンなどを積極的に展開し、より良いサービスをお届けしたい」としている。
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