米小売最大手のWalmartは4月25日(現地時間)、AI採用の実店舗「Intelligent Retail Lab(=IRL)」をニューヨークで開店したと発表した。米Amazon.comの無人店舗「Amazon Go」対抗とみられるが、無人ではなく、AIを店員(Walmartはアソシエイツと呼ぶ)のスキルアップ支援に役立てるとしている。
Amazon Go同様に多数のカメラやセンサーが設置されているが、これらは自動決済のためではなく、リアルタイムの在庫管理向けだ。商品棚から商品がなくなったりショッピングカートの整理が必要になったりすると店員が持つ端末に通知が行く。商品の補充やカートの整理をするのは人間の店員だ。AIの助けを得て「アソシエイツは顧客を助けたり商品展示方法のアレンジなど、人間が得意とするタスクにより時間を割けるようになる」としている。
店内には、顧客にIRLで使っている技術について説明するためのディスプレイ付き情報端末が複数設置されている。また、Q&A用の“ウェルカムセンター”も設けられている。
WalmartはAmazon Goに直接言及はしていないが、「他社は過度にピカピカなAIツールを提供しているが、あれは長期的に見て、スケールするのは非現実的だし、顧客のためにならない」と語った。Walmartはもっと現実的な、例えば在庫管理やレジが混んでいないかなどの確認から始めるとしている。
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