Pixel 3aは5.6インチ(2220×1080ピクセル、441ppi)、Pixel 3a XLは6インチ(2160×1080ピクセル、402ppi)の有機EL(OLED)ディスプレイを搭載している。ミドルレンジモデルながら、スマホで主流になりつつあるOLEDを搭載してきたのは評価できる。
Pixel 3 XLとPixel 3a XLでは、ディスプレイそのものの見た目も大きく異なる。Pixel 3 XLはディスプレイの上部にノッチ(切り欠き)があったが、Pixel 3a XLでは平らになっている。さらに横のベゼルもわずかに太くなっている。ギリギリまで表示領域があるデザインはトレンドであるだけに、Pixel 3a XLの平凡な見た目は好みが分かれそうだ。
Pixel 3 | Pixel 3a | Pixel 3 XL | Pixel 3a XL | |
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 5.5インチ | 5.6インチ | 6.3インチ | 6インチ |
解像度 | 2160×1080ピクセル | 2220×1080ピクセル | 2960×1440ピクセル | 2160×1080ピクセル |
ppi | 440ppi | 441ppi | 523ppi | 402ppi |
ディスプレイのスペックを比べると、大きな変化があるのはPixel 3 XLとPixel 3a XLだ。Pixel 3 XLの6.3インチ(2960×1440ピクセル、523ppi)に対し、Pixel 3a XLは6インチ(2160×1080ピクセル、402ppi)とスペックは控えめになった。
いずれも表示品質は十分にきれいで、写真や動画を不満なく楽しめる。強いて言うならば、Pixel 3 XLとPixel 3a XLについてはしっかり見比べると差を感じたのは事実だ。Pixel 3a XLはアイコンやテキストをじっくりと観察すると多少のギザギザ感があり、1インチあたりのピクセル数(ppi)などのスペック差が現れた。
写真の鮮やかさについては、同条件でPixel 3a XLのほうが色の濃さを感じたことも付け足しておくが、個体差の可能性もあるので気になる人は店頭でじっくり見比べるのがいいだろう。
スマホの登場から10年以上が経過し、年号も令和になった。タッチパネル感度や操作性は快適であることが当たり前で、もはや言及する時代ではないので省略する(Pixel 3a/3a XLは快適)。
Pixel 3a/3a XLのプロセッサは、Pixel 3/3 XLで採用していたハイエンドのSnapdragon 845から、ミドルレンジのSnapdragon 670に変更されている。これで実際の使い勝手に大きな変化が生まれるかといえば、そうではない。多くの人にとって十分な性能を持っている。
実際にPixel 3a/3a XLでメッセージアプリや電話、コード決済アプリ、地図アプリ、ブラウジング、パズルゲームなど、日常で使うアプリを一通り試したが、全くもって快適に使えた。カメラで撮影した写真にAI処理で背景ぼかしを加えるポートレートモードでは処理の時間が多少長くなっていると感じるなど、一部アプリではハイエンド機との差がみられるが、ほとんど気にならないレベルであり、そこに数万円の差の価値を見いだす人も一部だろう。
この違いを気にするべきは、3Dを多用するような重いゲームアプリを多くプレイする人だ。試しにベンチマークアプリの「AnTuTu」を起動してみると、スコアはさておき、3Dテストの場面で分かりやすく処理が重くなる様子が見られた。
スマホをゲーム機として使ったり、画像や動画の編集などに多用したりするヘビーユーザーは上位モデルを選ぶべきだ。逆にそれ以外の用途が中心となる一般的なユーザーであれば、問題なくPixel 3a/3a XLが選択肢に入る。
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