5月1日の新元号発表の記者会見で、菅義偉官房長官が掲げた「令和」の墨書のPDFデータが、内閣府のWebサイトで公開されている(PDFへの直リンク)。
このデータの利用について内閣府は、使用を厳しく制限する注意書きを添えている。それによると、内閣府職員以外の使用は、(1)内閣府から依頼を受けて資料や物品を製作する場合、(2)内閣府の広報活動に貢献する目的で、大臣官房総務課長が使用を認めた場合――以外はNGとしており、使用を希望する場合は、大臣官房総務課に相談するよう求めている。
この注意書きからは、墨書を印刷して家に飾るなど、個人による私的な利用も、無許諾では行えないようにも見えるが、実際のところはどうなのだろうか。
内閣府の担当者に確認したところ、「営利目的でなければ、個人利用は基本的には問題ない」そうだ。例えば、墨書をダウンロードして印刷し、額縁に入れて部屋に飾るといった使用はOKだという。
また、令和の墨書を紹介する目的で、メディアや個人ブログに掲載する行為も問題ないという。「令和の墨書の広報、宣伝に貢献するような使い方で、墨書を茶化したり冒とくしたりせず使っていただけるならOK」だと担当者は話す。
もちろん、営利目的の利用はNG。「印刷した墨書を商品に貼り付けて売る、といった使い方はダメ」だ。
また、注意書きには、「決められた用例以外の変型、縦横比率及び色の改変を認めていない」とも書かれており、PDFデータの編集にはパスワードが必要だ。
「データを公開したのは、書体を見たいという国民の要望に応えるため。加工や改ざんしてもらう目的ではないため、編集できない設定にしてある」と担当者は説明する。
墨書のPDFデータについて、「この使い方はOKか?」と迷った場合は、「個別に問い合わせがあれば、回答している」という。
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