ITmedia NEWS >
ニュース
» 2019年05月20日 18時00分 公開

Oracle Code Tokyo 2019:オラクル、「Java有償化という誤解」を解き、未来を語る (3/3)

[山崎潤一郎,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

Java有償化の誤解をとく

 午後のセッションでは、日本オラクルのデイビッド・バック氏が「Java有償化」の誤解のもとになったと思われる新しい提供形態とサポートポリシーの変更について説明した。

photo 日本オラクル Principal Member of Technical Staffのデイビッド・バック氏

 まず、Javaは有償化されていない、という事実はしっかりと押さえておきたい。Javaは今後も、オラクルが開発を行いOpen JDKとして無償で提供される。その一方で、「有償サポート」を受けることができるOracle JDKが存在する。Open JDKとOracle JDKは、中身は同じものだが、Oracle JDKの方は、最低8年間の有償サポートが用意されている点が異なる。したがって、Open JDKを利用する限りにおいては、これまで通り無料で利用することができる。

 ただし、Open JDKの方は、半年周期で、「9」→「10」→「11」とバージョンが上がっていき、新バージョンが登場した時点で前のバージョンのサポートは打ち切られる。その一方で、有償であるOracle JDKは、3年の周期でバージョンアップが実施される予定で、最低8年間のサポートが保証(LTS, Long Term Support)される。2018年9月に登場したOracle JDK 11」(内容は同時登場のOpen JDK 11と同等)がそれにあたり、次のバージョンアップは、21年9月に登場予定の「17」になる。

photo 無償のOpen JDKは半年ごとにバージョンアップされるが、有償サポート付きのJDKである「Oacle JDK」は、3年ごとのバージョンアップ

 この複雑な提供方式が「有償化」の誤解を生んだようだが、「技術の進化に対応するためには、半年ごとのバージョンアップが不可欠だと判断した」(バック氏)という。ただ、その一方で「業務面で、同じバージョンを長く安定的に使いたいというニーズもある。そのようなニーズに応えるために、LTS版を3年周期でリリースし、これを最低8年間サポートする」(バック氏)という。

 つまり、最新技術をキャッチアップした新しいJavaを使いたいというニーズと、セキュリティや新技術の有償サポートを受けながら同じバージョンを安定的に運用したい、という相反する要求に答えた結果が、この提供方法というわけだ。

 バック氏は、オラクルとしてJavaコミュニティに対し、次の3つの約束を口にした。(1)さらなるOpen化の推進、(2)機能強化を約束する同時に革新を高速に進める、(3)Javaのエコシステム発展のためにサポートを続ける。さらに、「Javaコミュニティの意思を尊重することを忘れない」といった意味の説明もなされ、オラクルが、今後もJavaとそのコミュニティの発展を積極的に推し進めることが理解できたセッションだった。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.