丸い形状が共通している2つのドローンだが、山田さんによると「どちらも球体になったのは偶然」。「浮遊球体タイプは、スタジアムの観客が全方向から映像を見られるように丸くしました。羽根がないタイプは、動かした際の空気抵抗が一定で、安定した動作ができるため丸くしました。文脈が全く違うのです」という。
「ドローンとして使える風船が、たまたま丸かったのが正直なところです。本当は球形にこだわるつもりはなく、円筒形でも流線形でもいいんですよ。丸いドローンはスピードが出にくい欠点もあるので、色んな形のドローンがあっていいと考えています」と山田さんは笑う。
今後は両ドローンの商用化に向けた研究を加速させつつ、ドローン以外のプロダクト制作も視野に入れている。「私にとってのゴールは、現実世界とSFの世界の垣根をなくすこと。ドローンはその手段の一つでしかありません」(山田さん)。“SFを現実にする”という信念を貫き、世間があっと驚くドローンを生んできた山田さんは、今度はどんなモノを私たちに披露してくれるのだろうか。
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