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有名作家に絵柄似せるよう新人漫画家を誘導、「花とゆめ」編集部が謝罪 「酷似」と騒動

» 2019年07月08日 09時53分 公開
[ITmedia]

 白泉社の少女漫画雑誌「花とゆめ」編集部はこのほど、同誌14号(6月20日発売)に掲載した読み切り作品の絵柄が、著名漫画家の絵柄に酷似しているとネットで騒動になっていた件について、「編集部が率先して、既存の先生の絵柄に近しい方向へと誘導した」とし、「載せるべきではなかった」と読者に謝罪する文書を、Webサイトに佐藤一哉編集長名で掲載した。

 ただ、作品については「面白い」との評価も多く、編集部の不適切な誘導への批判や、作者である新人作家への応援の声も出ている。

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 14号に掲載された読み切り作品について、主人公の女性キャラが、「少女漫画家の種村有菜さんの絵柄に酷似している」とネットで話題になっていた。種村さんは、白泉社からも単行本を出している人気作家だ。

 騒動を受け、花とゆめ編集部はWebサイトに謝罪文を掲載。この作品については、「既存の先生」に絵柄を似せるよう、編集部が率先して漫画家を誘導したと明かし、「本来なら掲載を中止しなければならない程、酷似していたにも関わらず、雑誌に掲載するという過ちをおかした」「読者の皆様をお騒がせしてしまった原因は、すべて編集部の意識・認識の甘さによるもの」と反省を述べた。編集部内で意識改革を行い、再発防止に務めるとしている。

 ただ、この作品を読んだ人からは「面白い」「絵がうまい」との評価も多く、「絵柄を似せるのはパロディの域ではないか」との見方もある。不適切な誘導を行った編集部に対する批判が集まっているほか、作者である新人作家への応援の声も出ている。

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