この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「IT系上場企業の平均給与を業種別にみてみた 2019年版[前編] 〜 ネットベンチャー、ゲーム、メディア系」(2019年7月23日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
IT系企業で平均年収が高いのは、勢いのあるネットベンチャー系企業なのか、それとも伝統的なSIerなのでしょうか。毎年恒例の記事を今年も公開します。
上場企業は毎年「有価証券報告書」の発行を義務付けられており、そこには従業員の人数や平均年齢、平均年収などが掲載されています。この記事では、これら公開情報を基に、Publickeyが独自の判断で主な企業をピックアップして業種を分類。平均給与が高い順に並べてみたものです。
ただし、持ち株会社など現場の社員の給与を反映していないと思われる企業はこの調査からは外してあります(例えばコナミホールディングスなど)。日本で上場していない企業(例えば日本マイクロソフトやGoogle日本法人など)も当然ながら含まれていません。
本記事は前編として、ネットベンチャーやゲームなどの業種に分類した企業を中心に紹介します。後日公開予定の後編では、パッケージベンダー、SI/システム開発、ISP/ホスティングなどで分類した企業を紹介します。
インターネットを中心にビジネスを展開している新興企業を「ネットベンチャー系企業」として分類しました。ここにはソーシャルメディアやeコマース、ポータルなどさまざまな業種が含まれています。
今年はヤフーを抜いてクックパッドがトップとなりました。同社の昨年の平均年収は650万円。ここから今年は772万円へと大幅に飛躍しています。
今年のランキングには、あえて注目企業としてUUUMを入れてみました。同社は従業員数234人と、すでにかなり大きな組織になっています。ちなみに、人数だけでこのランキングを見るとヤフーと楽天が6500人越えで、飛び抜けて大人数であることが分かります。
ゲーム/エンターテインメント系は、トップが任天堂、グリー、ディー・エヌ・エー、ミクシィが続く構図は変わっていません。上位各社ともに昨年と比べて平均給与が上昇しています。
オンラインメディア系のランキングに、今年は弁護士ドットコム、ゲーム専門メディアのGameWithを追加してみました。弁護士ドットコムの人数はすでに200人近いのですね。トップのユーザベースはNewsPicksや企業産業分析情報サービスのSPEEDAなどを運営する企業です。
続いて、アフィリエイトとSEO/SEM系企業のランキング。昨年まではそれぞれ分かれていましたが、業種的に近づいてきたこともあって今年から統合しました。
有価証券報告書の平均年収は、取締役や社長などの報酬は含まない従業員の給与の平均値です。また、中央値や偏差などの情報は有価証券報告書では公開されていません。
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