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キングジム“スマホ専用テプラ”を使ってみた 大画面でラベル編集できる魅力(2/2 ページ)

» 2019年08月14日 15時35分 公開
[山口恵祐ITmedia]
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アプリでラベルに文字入力 もう小さな液晶と格闘しなくていい!

 テプラLiteの肝はアプリにあります。アプリを起動して新規作成を選ぶと、ラベルのプレビューと編集機能が上下に並びます。中央にある「新規テキスト」をタップして印字したい文字を入力すると、ラベルの印刷イメージを確認できます。

photophoto アプリのスクリーンショットは、いずれも開発中のものです

 文字の位置はプレビューに表示された文字を1本指でタップ、スワイプして調整できますが、一度でも動かしてしまうと中央位置に自動で合わなくなるので、必要なければ触らないほうがスムーズでした。

 プレビューでラベル全体を移動させながら確認するには2本指でスワイプします。ラベルの拡大縮小はピンチ&ズームではなく、中央にある「TEXT」と書かれたバーを左右に動かします。多機能ゆえ操作には多少の癖を感じましたが、使っているうちに慣れました。作ったラベルは保存して後から再印刷もできます。

 文字のフォントやサイズ、太線、斜体、下線も変更できます。iOSの場合、英字フォントが複数選べますが、日本語がどのような形になるのかは一度設定してプレビューを見ないと分かりません。今後のアップデートで工夫があるとさらに使いやすくなりそうです。

photophoto 英字フォントやサイズ、太字、斜体、下線、左右中央そろえなども設定できる。通常のテプラと同じです

 ラベルの外枠や、輪郭と表情を自由に組み合わせて作成できる似顔絵、絵文字、現在時刻や日時をすぐに挿入して印刷できるタイムスタンプなども備わっています。

photophoto ラベルの外枠(画像=左)や、輪郭と表情を自由に組み合わせて作れる似顔絵機能(画像=右)
photophoto 現在時刻や日時をすぐに挿入して印刷できるタイムスタンプ

写真や画像を取り込み、オリジナルラベルを作成できる

 撮影した写真やライブラリに保存した画像を白黒で取り込み、ラベルに挿入できる機能もあります。取り込んだ写真や画像に重ねて表示されるオレンジの枠を操作して範囲を指定します。紙に落書きしたイラストもきれいに取り込めます。

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 他にも名札や整理収納ギフト・デコレーション向けなどのテンプレートが用意されているなど、これまでの歴代テプラシリーズが備えていた機能がアプリに盛り込まれています。アイデア次第でいろいろなラベルを作ることができるでしょう。

 何よりスマホの大きな画面上で文字を入力したり、テンプレートを選んだりできることで、従来のテプラよりも視認性や操作性が高く、使いやすいです。写真をラベルに挿入できる機能もスマホカメラとの相性が良く、手軽に使ってみようという気持ちにさせてくれます。今後、テンプレートなどの追加にも期待したいですね。

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photophoto アプリのスクリーンショットは、いずれも開発中のものです

スマホのペアリング操作が不要という地味な使い勝手の良さも

 テプラLiteとスマホはBluetoothで接続しますが、電源ボタンを長押ししてペアリングするといった煩わしい作業が必要ありません。

 テプラLiteの電源を入れると通知LEDが点滅するので、アプリからラベル作成後にプリントボタンをタップします。すると自動的に接続が確立され印刷がスタート。以降はテプラLiteの電源を入れるだけでスマホに自動接続するようになります。

 キングジムの開発担当者によれば、テプラLiteは低消費電力の通信技術「Bluetooth Low Energy(BLE)」を採用し、アプリがテプラLiteを探し出して自動接続できるようにしているとのこと。意外とBluetoothのペアリング作業が苦手という方もいるので、この使い勝手はうれしいです。細かな心配りが効いています。

スマホとテプラ、それはすてきな出会い

 従来のキーボード付きテプラに慣れた人や、多くの人が1台のテプラを共有するような業務用途では、まだまだ専用機が活躍するでしょう。しかし、これだけスマホのUIが進化した世の中では、スマホネイティブ層が“オールドテプラ”の操作性に不満を募らせることは容易に想像できます。テプラでもフリックで文字入力したいですよね。

 スマホに文字入力やプレビューを任せて、自身は印刷に特化する──テプラの正しい進化だと感じます。価格も6800円(税別)と、テプラシリーズの中でも特別に高いわけではありません。個人がプライベートで使うテプラとして、とてもいい選択肢となりそうです。

編集部注:

(2019年8月16日 午後3時30分):Bluetoothの接続方法について、キングジムへの取材内容を追記しました。


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