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» 2019年09月02日 16時10分 公開

NTTデータ、国内小売業の「レジなし店舗」参入支援をスタート 「Amazon Go」に負けない技術を実装

NTTデータが「レジなし店舗」の出店を支援するサービスを開始。コンビニやドラッグストアを対象に、消費者が好きな商品を持って退店すると、自動で決済する仕組みを実装する。国外で「Amazon Go」をはじめとするレジなし店舗が徐々に広がっていることを踏まえ、国内での実用化を促進する狙い。

[濱口翔太郎,ITmedia]

 NTTデータは9月2日、国内の小売事業者などを対象に「レジなし店舗」の出店を支援するサービスを始めた。消費者が専用のスマートフォンアプリで決済方法を指定した上で店に入り、ほしい商品を手に取って店を出ると、指定の方法で代金を自動決済する仕組みを実装する。使用機器の保守や多店舗展開などのサポートも行う。国外で米Amazon.comの「Amazon Go」をはじめとするレジなし店舗が徐々に広がっていることを踏まえ、国内での実用化を促進する狙い。

 コンビニやドラッグストア、スーパーマーケットなどの利用を見込んでおり、2022年度末までに1000店舗に導入する計画だ。

photo NTTデータがオープンした実験店舗

 NTTデータは8月に、中国でレジなし店舗を運営しているCloudPickと業務提携し、東京・六本木に実験店舗を開設済み。この店舗では、スマホアプリ上にQRコードを表示させ、ゲートにかざした場合のみ入店できる。約30平方メートルの店内に約40台のカメラを設置している他、商品の陳列棚には重量センサーも搭載。映像の内容と重さの変化を基に、消費者が手に取った商品と棚に戻した商品を把握し、持ち出した商品の代金を算出することが可能だ。

 実験店舗は顧客企業に仕組みをデモンストレーションする目的で開設したため、並んでいる商品の一部は食品サンプルなどで、実際に購入・決済することはできないが、商品を認識する仕組みなどは「Amazon Goと技術的には大きく変わらない」(NTTデータの解説担当者)という。

photo 実験店舗の店内

 顧客企業にレジなし店舗向けのシステムを実装する場合は、NTTデータの決済システム「CAFIS」を導入し、クレジットカードやQRコード決済など、多様な決済手段に対応させる予定だ。

photo 実験店舗でカロリーメイトを購入した様子

 支援の具体的な手順は(1)顧客企業の担当者に実験店舗を体験利用してもらい、効果的な業務オペレーションや店舗収支などを立案する、(2)顧客企業のニーズに応じてセンサーやカメラなどを導入し、店舗運営をスタートさせる、(3)運営を通して得た課題を洗い出し、解決策を立案・実行する、(4)システムインフラの拡充や使用機器の品質向上などを行い、多店舗展開できる体制を構築する――など。

 NTTデータはこの他、機器の保守と運用、消費者からの問い合わせ対応、従業員への利用方法の説明なども担う。消費者の店内での行動パターンを分析し、最適な商品をアプリ上でレコメンドするといったマーケティング施策の実施も視野に入れている。

 同社の内山尚幸氏(ITサービス・ペイメント事業本部 SDDX事業部長)は「消費者はレジに並ぶ手間がなくなり、従業員はレジ打ちの負担がなくなる。小売事業者は消費者の行動データを拡販チャンスにつなげられる。三者にメリットをもたらせるサービスだ。普及は簡単ではないが、少子高齢化に伴う人手不足などの問題を解決したい」と語った。

photo NTTデータの内山尚幸氏

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