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コンピュータ同士がだまし合う 「ターミネーター2」に隠された認証シーン架空世界で「認証」を知る(3/4 ページ)

» 2019年09月18日 12時00分 公開
[朽木海ITmedia]

 さて、ターミネーター2での認証の大きなネタは、T-1000とT-800のだまし合いにあるといっても過言ではない。

 T-1000は液体金属で自由に姿を変えることにより人の目を欺き、例えば警官であると身分を偽って聞き込みを行ったり、ジョンの義母に化けて家でジョンを待ち受けたりとさまざまな策略を巡らす。一方、旧型でジョンを守る立場のT-800もそれを見破るための策略を巡らす。

 代表的なシーンを紹介しよう。T-1000からの追跡から辛うじて逃れたT-800とジョン。家に帰らなきゃと言うジョンに、T-800は家にはすでにT-1000が待ち伏せしているので危ないと言う。「それでも電話しなくちゃ」と言うジョン。電話してみると、さっきけんかしたばかりの義母が妙に優しい。T-800にそのことを告げると、T-800はジョンの声色をまねて話し出す。「妙だな、僕のイヌがほえてる」と言うジョン。ここでT-800は知識認証を仕掛けるのだ。

T-800「イヌの名前は?」

ジョン「マックス」

T-800(電話に向かって)「ウルフィーがほえてるけどどうかしたのかい?」

 義母が本物なら「ウルフィー? あんたの犬の名前はマックスでしょ」とでも言うはずだ。

 しかし、義母からは「大丈夫、なんでもないわ」との返事が。犬の名前の知識がないT-1000が義母に化けているのだ。これにより義母がT-1000に殺害されていることを知ったT-800は電話を切り、逃走を開始する。

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