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コンピュータ同士がだまし合う 「ターミネーター2」に隠された認証シーン架空世界で「認証」を知る(2/4 ページ)

» 2019年09月18日 12時00分 公開
[朽木海ITmedia]

 「審判の日」に備えるサラによる偏った教育を受けたジョンは、子供ながらにハッキングや武器の知識に精通していた。しかし、母の言動については与太話と断じ、非行に走る日々を送っていた。

 ある日、時空を超えて再び2体のターミネーターが送り込まれる。1体は10年前と同モデルのT-800・モデル101型(演:アーノルド・シュワルツネッガー)、もう一体は変形自在の液体金属で構成された最新モデルT-1000型。2体はそれぞれ共通の目標であるジョンを捜索し、ほぼ同時に発見する。襲いかかるT-1000からジョンを救ったのは、かつてサラを襲ったT-800だった……。

「イヌの名前は?」「マックス」「ウルフィーがほえてるけど、どうかしたのかい?」

 では、「認証」について見ていこう。まずは細かいネタを2点紹介したいと思う。

 まず、冒頭にジョン・コナーがATMをハッキングし、300ドルをせしめるシーンがある。ジョンは前述の通りサラにハッキングの技術を習っており、これくらいのことは朝飯前だ、という演出なのだろう。この時はATMに突っ込んでいるデバイスで、PIN(暗証番号)を総当たりしているようだ。

 当時のATMのセキュリティがどうなっていたのかは分からないが、現在のATMではこのような単純な総当たりによる突破は不可能になっている。それよりも暗証番号を聞き出したり盗み見たりして、カードも盗むか偽造して、現金を引き出すほうがずっと楽である。読者諸君は安心してほしい。

 続いて、サイバーダイン社の研究所にて保管されている過去のターミネーターのパーツを研究者が見に行く際のシーン。研究者本人と警備員が同時にボタンを押す、二段階認証が設けられていた。もちろん、警備員が声かけをしているため、お互いの本人確認も行われている。

 ちなみに二段階認証と二要素認証は違うというのは第10回の「勇者王ガオガイガー」の記事にも登場している。詳しくはそちらを振り返ってみてほしい。

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