この記事は認証セキュリティ情報サイト「せぐなべ」に掲載された「架空世界 認証セキュリティセミナー 第11回『政府による認証と認可【勇者王ガオガイガー】』」(2017年12月7日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。当時未発売だった製品やサービスの記述などは、本記事掲載時の状況に合わせて編集しています。
……それでは講義を始める。
さて、今回取り上げるのは「勇者王ガオガイガー」。いろいろ切り口のある作品ではあるが、今回は「そもそも認証とは何か?」という点をもうちょっと深く掘り下げていくつもりだ。そのつもりで読んでほしい。
では基本データから紹介しよう。
「勇者王ガオガイガー」は1997年から放送されたSFロボットアニメ。名古屋テレビ・サンライズ制作のいわゆる「勇者シリーズ」の最終作を飾るアニメだ。その後続編のOVA「勇者王ガオガイガーFINAL」が制作されたり、同じ世界設定を持つダークSFアニメ「ベターマン」なども制作されたりした人気作品だ。
あらすじを紹介しよう。2003年、宇宙飛行士「獅子王凱」は宇宙空間で謎の機界生命体と衝突。瀕死の重傷を負った凱は、黄金に輝くメカライオン「ギャレオン」に助け出され地球に不時着する。
その手には緑色の宝石Gストーンが握られていた。そこから得られた技術によって、凱はサイボーグとして復活する。一方、謎の機界生命体は地球のどこかへ姿を消した。
そして2年後の2005年。機界生命体「ゾンダー」が地球上で活動を開始する。それを阻止するのが「ガッツィー・ジオイド・ガード」、略してGGG(スリージー)。そして凱が操縦する鉄の巨人「勇者王ガオガイガー」だった。
ガオガイガーは、その圧倒的なパワーでゾンダーを破壊、核を壊そうとする。その前に、羽を持った緑の髪の少年が現れる。彼の名前は「天海護」。護の力で核を浄化すると、なんと中から人間が出てきたのだ……!
そして、護はGGGの特別隊員となり、ゾンダーから地球を守るため凱たちや勇者ロボたちと戦っていく……。
スーパーロボットものには珍しい精緻な設定と謎の数々、そしてこれこそがスーパーロボットものという熱い展開が好評を博した作品である。
成功確率がほとんどゼロなのにもかかわらず「成功率なんてのは単なる目安だ、あとは勇気で補えばいいッ!」というGGG長官「大河幸太郎」のせりふはあまりにも有名である。
さて、本題である「認証とは何か」について。中には「その製品が一定のクオリティーに達している」と公的機関、あるいは政府からお墨付きを得ることを認証と呼ぶ業界があるが、今回はこの「お墨付きを得る」行為を「認可」として、「認証」と区別して呼ぶことにする。この「認可」の場面が、ガオガイガーでは度々登場するのだ。
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