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「Firefox 70」公開 ソーシャルメディアトラッカーのデフォルトブロックやパスワード生成ツール

» 2019年10月23日 08時49分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Mozilla Foundationは10月22日(現地時間)、Webブラウザ最新版となる「Firefox 70」をWindows、Mac、Linux、Android、iOS向けに公開したと発表した。トラッキング防止機能の強化、プライバシー保護レポートの追加、パスワード管理機能の強化などが行われた。

トラッキング防止機能でFacebookなどのソーシャルメディアトラッカーもブロック

 トラッキングを防止する機能「強化型トラッキング防止機能」でデフォルトでブロックする対象に、「ソーシャルメディアトラッカー」が追加された。Facebook、Twitter、LinkedInなどのSNSがターゲティング広告のために自社プラットフォーム以外のWebサイトに設置しているトラッカーもブロックするようになる。

 強化型トラッキング防止機能のレベルは「標準」(デフォルト)「厳格」「カスタム」の3段階。設定は、右上の[≡]→[オプション]→[プライバシーとセキュリティ]あるいはアドレスバーの盾アイコン→[保護設定 ]で行う。

 ブロックの状況は、[≡]→[プライバシー保護]あるいは、アドレスバー左端の盾アイコン→[報告を表示]で開くページで確認できる。

 tracking 強化型トラッキング防止機能

 報告ページには、過去1週間にブロックしたトラッカーの数が、ソーシャルメディアトラッカー、クロスサイトトラッキングCookie、トラッキングコンテンツ、フィンガープリント採取、暗号通貨マイニングの別に表示される。

 ブロックするトラッカーとスクリプトの詳細についてはサポートページ(日本語)を参照のこと。

パスワード管理の「Lockwise」にパスワード生成機能がついた

 上記の報告ページには、Firefox Lockwiseでのパスワード保護状況も表示される。

 lockwise Firefox Lockwiseの保護状況

 LockwiseはFirefox 67で追加されたパスワード管理機能。モバイルアプリで提供していた「Firefox Lockbox」のPC版だ。

 バージョン70で、パスワードを管理するだけでなく、新たに生成できるようになった。Lockwiseのページの左下の「新しいログイン情報を作成」をクリックし、パスワードを生成したいサービスのURL、ユーザー名、パスワードを入力して保存する。

 lockwise 2 パスワード生成ページ

 パスワード関連では、Windowsでは既に可能な、ChromeブラウザからのインポートがmacOS版でも可能になった。

その他

 アドレスバーでのWebサイトの安全性表示が変わり、これまで安全なサイトのURLの前には緑の錠前アイコンが表示され、安全でない場合は何も表示されなかったのが、安全なサイトにはグレイの錠前が、安全でない場合はグレイの錠前に赤い斜線が付くアイコンが表示されるようになった。

 OSでダークモード設定にしている場合、Firefoxのページにそれが反映されるようになった。

 その他の新機能についてはリリースノートを参照のこと。

セキュリティ関連

 セキュリティ関連では、重要度が最も高い「Critical」2件、「High」3件を含む13件の脆弱性が修正された。


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