Mozilla Foundationは6月4日(現地時間)、Webブラウザ「Firefox」をバージョン67.0.1にアップデートし、プライバシー関連の機能を強化した。
1月に発表した「反トラッキングポリシー」の下、ユーザーが管理できないトラッキングのブロックや米Facebookが外部Webサイトで展開する「いいね!」やシェアによる情報収集阻止機能を強化する。
初めてFirefoxを使うユーザーの場合に、[≡]→[オプション]→[プライバシーとセキュリティ]の「コンテンツブロッキング」の設定がデフォルト(初期設定)で「カスタム」になり、「サードパーティトラッカー」のCookieのブロックが有効になる。既存のユーザーの場合は自分で設定したままだが、もちろん変更できる。将来的には既存ユーザーの設定も自動的に変更する計画。
Mozillaは公式ブログで、「プライバシーはオプション設定に追いやるべきではない」と主張する。「企業による広範囲なトラッキングは不透明で、プライバシーの悪影響はすぐには分からない。企業らはユーザーはいつでも自分で設定を変更できると主張するが、ほとんどのユーザーはそうしない」ので、「デフォルトがユーザーの期待と一致する必要がある。それがFirefoxのアプローチだ」と説明する。
昨年リリースした「Facebook Container」は、Facebook内のブラウジングをタブ(=コンテナ)に隔離する拡張機能。他のタブと区別するためにFacebookのタブは青く見えるようになっている。
この拡張機能もアップデートされ、Facebookの外のWebサイトにある「いいね」や「シェア」ボタン経由のトラッキングをブロックするようになった。
ユーザーがニュースサイトなどにあるこれらのボタンをクリック(タップ)しても、そのアクティビティがFacebookのサーバに送られないようにする。これにより、FacebookはFacebookユーザー以外の人々のシャドープロファイルを作成しにくくなる。
ブロックが有効になっていると、ボタンの近くに紫色のフェンスのようなバッジが表示される。
iOSおよびAndroid向けアプリとして提供しているパスワード管理ツール「Firefox Lockbox」のデスクトップ向け拡張機能として「Firefox Lockwise」も発表した。これでスマートフォン、タブレット、PCから共有アクセスを使って保存されているパスワードを制御できる。
「Firefox Monitor」は、指定したメールアドレスとそのアドレスを使っているアカウント情報などが過去のデータ漏えい事故の影響を受けていないかどうか確認するツール。
これまでは1アドレスずつチェックする必要があったが、複数のメールアドレスを管理するダッシュボードが使えるようになった。
「メールアドレスの管理」でメールアドレスを追加しておくと、「Breach Summary」に登録したすべてのアドレスの情報が表示される。
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