NECは11月6日、歩きながらでも高精度に虹彩認証できる技術を開発したと発表した。歩行者の虹彩を鮮明かつ高解像度に撮影する技術と、撮影後の画像処理を高速化する画像解析技術を開発したという。空港や駅の改札などでの活用を見込み、2021年度までに実用化を目指す。
これまでの虹彩認証では、利用者がカメラの正面に静止したり、目の位置をカメラに合わせたりする必要があった。新技術は、こうした手間を減らす狙いがある。
NECは、歩行者の目の周辺領域の位置を正確に推定する技術を開発。目の周辺領域のみを撮影することで画像データ量を大幅に削減し、従来は困難だった高解像かつ高フレームレートの撮影を実現できたという。
これらの画像を処理する画像解析技術も開発した。NEC独自の画像指標を基に、撮影画像から虹彩認証に適した画質の画像のみを高速に抽出するという。抽出した画像だけを認証するため、瞬時に虹彩認証できるとしている。
新技術は、空港のセキュリティゲートや、電車・バスの改札ゲートでの本人確認などに導入を見込んでいる。
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