毎日新聞とサードウェーブは11月7日、高校eスポーツの全国組織「全国高等学校eスポーツ連盟 」(JHSEF)を1日に設立したと発表した。eスポーツクラブの設立を支援したり、全国大会を開いたりする他、eスポーツの利点と課題を研究。eスポーツが新しい文化として日本に根付くことを目指す。
理事長には文部科学省でスポーツ・青少年局長を勤めた経験を持つ、尚美学園大学学長の久保公人さんが就任した。eスポーツへの社会的な理解を促すため、教育的な意義を周知する他、ゲームが抱える課題の克服に向けた取り組みなどを行う。
JHSEFはeスポーツの魅力として性別や障害、体の違いに関係なく競技できる点を挙げている。誰でも競技に参加できる「ユニバーサルスポーツ」として教育的効果が見込めるという。一方で世界保健機関(WHO)が19年5月、生活に支障を来すほどゲームにのめり込んでしまう「ゲーム障害」を国際疾病として正式に認定するなど逆風も吹いている。
JHSEFは、高等学校をはじめとする教育機関でeスポーツクラブの設立や運営を支援する他、北米教育eスポーツ連盟(NASEF)と提携してeスポーツを通した国際交流などを行う。研究活動としては、ゲーム障害への対策やユニバーサルスポーツとしての可能性を探る。社会的な理解を得るため、全国大会の開催や研究の成果を発信するなど周知活動も行う。
eスポーツの大会はすでに世界中で開催されており、認知が広がりつつある。日本では、学生によるeスポーツ大会を運営する「学生e-sports連盟」や、eスポーツの普及と選手のレベル向上を目指す「日本eスポーツ連合」といった組織が立ち上がり、eスポーツの発展を目指している。
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