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» 2019年11月15日 05時29分 公開

昆虫に学べ 小型ドローン群で災害時の人命探索

自律飛行しながらも計算量を減らし、冗長性も確保できる方法が、昆虫の行動を参考に考案された。

[山下裕毅,ITmedia]

 オランダのデルフト工科大学、ラドバウド大学、英リバプール大学による研究チームは、未知の領域を6台の小型ドローンで探索する手法を発表した。昆虫の「群れ」を参考に、自律的で効率的な探索を行う。

photo 小型ドローンの群れが人命探索のミッションを担う

 これは未知の環境を小型ドローンの群れだけで自律して探索できるナビゲーションの手法で、使用するドローンは33グラムと小型。狭い空間でも移動が容易で、人間の周囲でも安全に飛行させることができる。

 昆虫は詳細な地図を作成しない代わりに、食料源、巣などのランドマークや、仲間の行動に関連する場所を保持する。ここで提案されている手法でも、昆虫と同様に環境マップは作成せず、その場の障害を処理することに専念し、基地局に戻ることを最優先にする。 また、お互いを検出する機能も設計し、お互いを検出する機能を搭載しているため、障害を回避できる。環境マップを使用するやり方は、スタートからゴールまでを最短距離で飛行できるが計算コストが高いため、バッテリー消費も早く、小型ドローンに適さないのが不採用の理由だ。

 実験では災害を想定し、屋内オフィスに取り残された2人を探索し、基地局に帰ってくるミッションが与えられる。各ドローンにはカメラが装備され、6台が放たれた。結果、6分以内に約80%の部屋を探査し、2人を見つけることに成功した。

photo 6台の小型ドローンが中央の基地局を飛び立ってオフィス全体を探索し、基地局に戻る軌跡図

 さらに、 群れで飛行するスウォーミングは冗長性をもたらすことも分かった。実験では1台が人を発見したもののカメラが故障したため撮影できなかったが、別の1台が撮影を行ってミッションをクリアした。群れであるがゆえにトラブルを回避できたのである。

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