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» 2019年11月27日 07時30分 公開

もう他人事じゃない ハザードマップで自宅の浸水リスクを知る (1/2)

台風のニュースで頻繁に出てきた「ハザードマップ」。全国の自治体が提供しているハザードマップとその機能を知り、事前に避難計画を立てておきたいもの。その使い方と注目してほしいポイントを紹介しよう。

[片岡義明,ITmedia]

 夏から秋にかけて全国各地に水害をもたらした台風。これを機に、自治体などが提供するハザードマップを入手して自宅や職場周辺の浸水リスクを確認したいと考えている人も多いことだろう。今回は国土交通省が提供している「ハザードマップポータルサイト」を例に、その使い方と注目してほしいポイントを紹介する。

国土交通省が提供している「ハザードマップポータルサイト」

小特集:地図に学ぶ

著者紹介 片岡義明(かたおか よしあき)

専門新聞社や出版社勤務を経て、1999年よりフリーランスライターとして活動。ITの中でも地図や位置情報を中心テーマとして取り組む。測量士。

 ハザードマップポータルサイトには、洪水や土砂災害などのリスク情報を地図や航空写真に重ねて表示できる「重ねるハザードマップ」と、市区町村が作成したハザードマップへのリンクを掲載した「わがまちハザードマップ」の2種類が用意されている。

 重ねるハザードマップで重ねられるのは、「洪水」「土砂災害」「津波」「道路防災情報」の4項目。ここで「洪水」を選択すると地図画面になるので、上部の検索窓に自宅や会社、帰省先など気になるエリアの住所を入力して検索すると、該当エリアの洪水浸水想定区域が表示される。

「重ねるハザードマップ」は「洪水」「土砂災害」「津波」「道路防災情報」の4項目を重ねられる(出典:ハザードマップポータルサイト)

 浸水想定区域とは、国土交通省や都道府県が指定した河川について、その河川が氾濫(大雨などで川の水位が増してあふれ出ること)した場合、浸水が想定される区域として指定したもの。予想される水深によって色分け表示される。シミュレーション結果を見ると、大きな河川から距離がある地域でも浸水リスクが意外と大きな範囲に広がっていることに気付かされる。

 画面左上のメニューの中にある「すべての情報から選択」を選ぶと、洪水の他の災害リスク情報についても、重ねる情報を細かく選べる。選択した情報の横にある「解説」をクリックすると、その情報についての細かい解説を読めるほか、色分けやアイコンの透過率を変えることもできる。

 メニューの中には、災害の危険から命を守るための「指定緊急避難場所」もあり、こちらをクリックすると学校や公共施設など避難所に指定されている施設が地図上に表示される。災害の種類によって対応する避難場所は異なるので、洪水だけでなく、地震や津波など災害ごとに最寄りの避難場所をチェックしておいたほうがいい。なお、洪水などでは危険を冒して避難場所へ移動するより、身近にある頑丈な建物の高い場所へ避難したほうが良いケースもあるので、臨機応変に対応したい。

道路防災情報。大雨の際に冠水し、車両が水没する恐れのある場所が「!」マークで表示される(出典:ハザードマップポータルサイト)

 車に乗る機会の多い人は、災害種別の「道路防災情報」にも注目してほしい。これを選択すると、大雨の際に冠水し、車両が水没する恐れのある場所が、地図上に「!」のマークで表示される。また、「事前通行規制区間」を選ぶと、大雨などで土砂崩れや落石の恐れがある場所について、事故が起きる前に通行止めなどの規制を実施する区間が赤線で表示される。身近な道路で冠水の危険がありそうなスポットや、通行規制が行われる区間を事前に調べて、このような箇所を避けた避難ルートを検討しておくことが大切だ。

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