「HHKB」こと「Happy Hacking Keyboard」シリーズを販売しているPFUが、最新モデルの「HHKB Professional HYBRID」2機種と「HHKB Professional Classic」を発表した。前モデルの「HHKB Professional BT」が発表されたのが2016年4月なので、実に3年半ぶりの新モデル投入となる。
(関連記事:PFU、高級キーボード「HHKB」に新モデル 無線とType-Sスイッチに両対応 USB Type-Cモデルも)
新製品は3モデル。Bluetoothによる無線接続とUSBによる有線接続の両方に対応し、高速性と静音性を兼ね備えた「Type-Sスイッチ」を採用したフラグシップモデル「HHKB Professional HYBRID Type-S」(以下、HYBRID Type-S)、BluetoothとUSBの両方の接続に対応しつつ、標準的な静電容量スイッチを採用した「HHKB Professional HYBRID」、USB Type-C端子を採用する有線接続のみのスタンダードモデル「HHKB Professional Classic」が登場する。
HYBRIDシリーズはそれぞれ英語配列モデル、無刻印(英語配列)モデル、日本語配列(かな無刻印)モデルの3種類。Classicは英語配列モデル、無刻印(英語配列)モデルの2種類が用意され、全てのモデルで墨(スミ)と白の2色から選べる。
従来のフラグシップモデルでは、Bluetooth接続にのみ対応したモデル(BT)と、Type-Sスイッチを搭載した有線接続モデル(Type-S)の2モデルに分かれてしまっていた。しかしHYBRID Type-Sはこの2モデルの特徴を兼ね備え、これまでのフラグシップを統合した「真のフラグシップ」だといえる。こういった経緯を踏まえると、PFUが「HYBRID」と名付けた理由も納得できるだろう。
今回、フラグシップのHYBRID Type-Sを事前に試す機会を得た。数日ほどではあるが、筆者が実際に触って試したファーストインプレッションをお届けしていく。
今回レビューするのは、HYBRID Type-Sの日本語配列・墨カラーモデル。まずは製品外観と仕様を簡単に見ていこう。
HHKBの哲学であるキーレイアウトや昇華印刷、「シリンドリカルステップスカルプチャ」(指の動きに沿ってキーキャップにカーブを付ける形式のこと)などといった高級キーボードとしての仕様は従来どおり引き継がれている。前述の通り有線接続の端子はUSB Type-Cにアップデートされており、それに伴い背面の電池ボックス周りのデザインも若干スリムになった。
そしてHHKB Professionalといえば欠かせないのが静電容量スイッチだが、HYBRID Type-Sでは、従来のType-Sに比べても、スイッチの部品精度をより一層高めたとしている。
また、HHKBのキーマップをPCからカスタマイズできる「キーマップ変更機能」が初めて搭載された(HYBRIDシリーズのみ)。現在のところ「キーマップ変更ツール」はWindowsのみの提供だが、キーマップの変更はHHKB本体に記録されるため、他のPCやMac、スマートフォンなどに接続してもカスタマイズしたキーマップはそのまま利用できる。
ここからは、筆者が実際に体験して感じたファーストインプレッションをまとめていく。まずは気になる打鍵感からみていこう。
筆者はもともと、Type-Sではない通常の静電容量スイッチを搭載するJIS配列モデル(Professional JP)を所有しており、その打鍵感には満足しているつもりだった。しかし、HYBRID Type-Sの打鍵感はそれに比べても1ランク上の印象だ。
Type-Sスイッチ自身も従来から改良を加えている。この結果、ぐらつきが少なく滑らかなHHKBらしい打鍵感がさらに強化され、静音性と併せて上質な打鍵体験が得られる。
HYBRIDの名前の由来にもなったBluetooth 4.2による無線接続と、USB Type-Cによる有線接続の両立も大きなポイントだ。
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