Bright HMXは前述の通り、1/1.33インチに1億800万画素を搭載するイメージセンサーだ。画素ピッチは0.8マイクロメートルで、4画素を束ねて1つの画素として扱う「Tetracell」技術を採用し、低照度下でも光を取り入れながら2700万画素の画像を生成できる。「Smart ISO」という、環境光に合わせて最適なISO感度を選ぶ機構も搭載しているらしいが、通常のISOオートと何が違うのかはよく分からない。
一つ指摘しておきたいのは、「画素ピッチ0.8マイクロメートル」と「Tetracell」技術は、Oppo Reno 10x Zoomなどに搭載されているソニーのイメージセンサー「IMX586」とほぼ同じということだ。
IMX586も画素ピッチは0.8マイクロメートルで、4画素を1つに束ねられる「Quad Bayer」というカラーフィルター配列を採用している。IMX586の技術発表は18年7月に行われているので、少なくともこれら2つの技術についてはソニーが1年ほど先行していることになる。
Bright HMXを採用するメインカメラのレンズはF1.69(EXIF上はF1.65と表示されるが)で、焦点距離は35mm判換算で約25mm。像面位相差AFと光学式手ブレ補正に対応する。
この他、光学5倍画角で500万画素(※)の望遠カメラ(F2、光学式手ブレ補正あり)と、光学2倍画角で1200万画素のポートレートカメラ(F2)、35mm判換算約14mmで2000万画素の超広角カメラ(F2.2)、200万画素のマクロ専用カメラ(F2.4)と、メインと合わせて5つの背面カメラを備える。
※公式サイトでは光学5倍カメラは500万画素と説明しているが、実際の撮影データは3264×2448=799万0272ピクセルで食い違いがある
Mi Note 10本体のスペックはミドルレンジの構成だ。SoCは米Qualcommの「Snapdragon 730G」(2.21GHz×6コア+1.8GHz×2コア)で、メモリは6GB。内部ストレージは128GBでmicroSDには対応していない。
カメラユニットはセンサーの大型化の影響か、それなりに飛び出ていて、付属の純正ソフトカバーを装着しても出っ張りを吸収しきれない。
では実際の写真を見てみよう。以下、1億画素モードと通常の2700万画素(Tetracellをデフォルトでオンにして画素数を減らしていると思われる)モードの作例をいくつか順番に並べていく。
まず写真全体を見ると、1億画素モードの方が彩度が強調される傾向にあることが分かる。1億画素モードでも2700万画素モードでも使用しているセンサーは変わらないので、撮影後の処理で何か差別化をしているのかもしれない。
気になる「解像の度合い」はどうか。微妙な違いではあるが、1億画素モードの方が細かく写っているように見える部分はある。例えば木々の間から差し込む光は1億画素モードの方が細かく写しているし、近くの紅葉の葉脈も1億画素モードの方がはっきりしている(厳密に同じカットではないため、他の影響も排除しきれないが)。
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