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intelligenceを使いこなす知的な人々とはIT基礎英語

» 2019年12月27日 14時07分 公開
[鈴木聖子ITmedia]

 過激派組織の最高指導者だった人物が、米軍の急襲作戦によって死亡した。米国のintelligence agencyはずっとこの人物を追い続け、ついに決定的なintelligenceを入手して、作戦を実行したとされる。

 トランプ大統領は記者会見で、情報機関の功績をたたえてこう語った

But the people that I’ve been dealing with are incredible people. And it’s really a deserving name: “intelligence.” I’ve dealt with some people that aren’t very intelligent, having to do with intel.

私が相手にしてきたのは素晴らしい人々だ。まさしく『intelligence』の名にふさわしい。中にはあまりintelligentでないのに情報に関与している人々もいるのだが。

photo トランプ大統領の発言

 「あまりintelligentでない人々」とは、トランプさんに不利な証言をした情報機関の内部告発者や、意見が対立して解任された情報機関の幹部などのことらしい。

 それはさておき、「intelligence」とは、情報に基づく的確な判断ができる能力、つまり知能や知性のこと。そうした知能が結集する(と想定される)米中央情報局(CIA)のような国家の情報機関は「intelligence agency」と呼ばれる。米国の場合、CIAのほかにも国家安全保障局(NSA)や米国防情報局(DIA)など情報機関が幾つもあり、それをひとくくりにした「intelligence community」という言い方もある。そして、そうした情報機関のスパイとか工作員とかが集めてきた情報そのもののことも「intelligence」と呼ぶ。

photo CIA(Central Intelligence Agency)

 一方、IT用語でintelligenceといえば、今の注目は何といってもartificial intelligence(AI)だろう。学習を積み重ねて人間の判断や行動を肩代わりしてくれるAIは、将棋やチェスから一般事務、投資、さらにはAI面接官、AI医師、AI兵器まであらゆる分野に進出しつつある。

 ほかにも高度な管理機能を備えたネットワーク機器の「intelligent switch」や、企業の意思決定を支援する「business intelligence(BI)」など、この世界は知性に満ちている。

 こうした技術は、単に多くの情報を記憶しているだけでなく、その情報を生かして的確な判断につなげる能力がintelligenceと呼ばれるゆえん。そのintelligenceを何にどう使うのか、人間のintelligenceが試されている。

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