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キヤノンのフラグシップ一眼レフ「EOS-1D X Mark III」、2月発売 エンジン一新、最高約20コマ/秒連写

» 2020年01月07日 16時28分 公開
[井上輝一ITmedia]
「EOS-1D X Mark III」(キヤノン公式動画より)

 キヤノンは1月7日、一眼レフカメラのフラグシップ「EOS-1」シリーズの最新モデル「EOS-1D X Mark III」を発表した。発売は2月中旬で、価格はオープン。同社オンラインショップ価格はボディのみで80万円(税別)。

本体写真

 EOS-1D X Mark IIIは、同社フルサイズ一眼レフカメラのフラグシップモデル。新開発の2010万画素のCMOSセンサーと新しい映像エンジン「DIGIC X」(Xの読みは『エックス』)を搭載。これにより、ファインダー撮影で約16コマ/秒、ライブビュー撮影で約20コマ/秒のAF/AE追従連写を可能としている。ISO感度は100〜10万2400に対応する。

映像エンジン「DIGIC X」
ファインダー撮影ライブビュー撮影 ファインダー撮影で約16コマ/秒、ライブビュー撮影で約20コマ/秒のAF/AE追従連写が可能

 ファインダー撮影時には、最大191点(クロス測距点最大155点)の測距点から得られる信号を新開発のAFセンサー「High-res AFセンサー」で解析することで、高い合焦精度を実現するという。また、輝度はEV-4〜21までの範囲で測距可能としている。

 ライブビュー撮影時には瞳を検出し合焦する「瞳AF」を利用できる。ライブビュー時でも測距可能輝度の範囲はEV-4〜18に対応する。

 いずれの撮影方法でも「顔検出」と「頭部検出」に対応し、最新の被写体追従アルゴリズムによって顔が見え隠れするスポーツなどのシーンでの検出精度を高めたとしている。

「顔検出」と「頭部検出」に対応 顔が見え隠れしても追従できるという

5.5KのRAW動画撮影も

EOS-1D X Mark IIIの各モードで撮影できる領域

 動画性能にも力を入れた。従来の「EOS-1D X Mark II」はクロップによる4K60p撮影のみに対応していたが、Mark IIIではクロップありに加え、静止画に近い画角のまま撮影できるクロップなしの4K60pモードにも対応した。

 さらに、クロップなしモードの際には撮影範囲の5.5K分の画素情報を4Kにリサンプリングする「5.5Kオーバーサンプリングプロセッシング」を利用できる。これにより、モアレやジャギー、ノイズを低減し、より美しい4K映像を生成できるとしている。

 5.5Kの画素情報を保持できるRAW動画撮影にも対応。階調は12ビットで、コントラストの高いシーンの撮影や、高度な編集を前提とした撮影に向く。記録にはCFexpressカードを2枚挿せるため、片方のカードでRAW動画、もう片方のカードで通常動画(Canon Logあり)の同時記録ができる。

5.5Kの解像度で12ビット階調を記録できる

 標準バッテリーでの撮影可能枚数は常温で約2850枚。シャッター作動試験は50万回をクリアしている。接続端子はUSB Type-Cで、規格はUSB 3.1 Gen2。

 Wi-Fiを内蔵し、FTP転送が可能な他、別売の専用ワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E9B」を使用することでより高速な通信(IEEE802.11ac 2×2 MIMO)ができる。他に有線LANポートも搭載している。

 本体サイズは約158(幅)×167.6(高さ)×82.6(奥行き)ミリで、重量は約1440グラム(バッテリー、カードを含む)。

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キヤノン公式動画

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