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三井住友カード、クレカのデザイン刷新 カード情報を裏面に集約、盗み見防止

» 2020年01月15日 16時26分 公開
[安田晴香ITmedia]

 三井住友カードは1月15日、同社が発行するクレジットカードのデザインを30年ぶりに刷新すると発表した。カード番号とセキュリティ番号を裏面に集約して盗み見を防ぐ。2月3日から発行する。

photo 新しいカードのデザイン
photo 三井住友カードの佐々木丈也氏(執行役員兼マーケティング統括部長)

 カード情報の裏面への集約化はアメリカやシンガポールが先行しており、日本での対応は珍しいという。Visaブランドでは「Visaタッチ決済」を標準対応し、カード番号はVisaの規格に基づいて、裏面に4桁ずつ縦に記載した。

 三井住友カードの佐々木丈也氏(執行役員兼マーケティング統括部長)は、「日本でもキャッシュレス決済の普及に伴い、コンビニやスーパーなどでカードを日常使いする機会が増えている。カード情報を裏面に記載することで安全性を担保し、利用者と利用シーンの拡大を目指す」と意気込む。

photo Visaカードのタッチ決済

ネットで申し込むと、最短5分でカード番号を発行

 3月以降は、インターネット経由で申し込んだ場合、最短5分でカード番号とセキュリティ番号を発行。利用者は、発行後すぐにネットショッピングを楽しめる他、Apple PayやGoogle Payなどのモバイル決済サービスも使えるという。

photo インターネットで申し込むと、最短5分でカード番号を発行

 会員向けのスマートフォンアプリ「三井住友カードアプリ」もアップデート。資産管理アプリを開発するマネーツリーと共同で機能を拡充し、他社のクレジットカードや電子マネーなど2620種類の決済手段を一元管理できる仕組みを採用する。今後、対応する決済手段は拡大していく。

photo 月別収支も一元化

 佐々木氏は「キャッシュレス決済サービスが乱立し、利用者の決済管理が煩雑で不便という声に応え、使い過ぎや不正利用の不安を解消する」という。

 同アプリは2017年のローンチから19年までに、累計約341万ダウンロードを達成。今後もアプリの機能拡充を進めていく。

photo 三井住友カード 大西幸彦社長

 同社は19年、決済手段に対応する店頭端末「stera terminal」、加盟店の売上や顧客データ分析ツール「Custella」といった事業者向けサービスを発表していた。今回は利用者向けのサービスを拡充し、事業者と消費者双方の獲得を目指す考えだ。

 同社の大西幸彦社長は「快適なキャッシュレス決済を行っていただくことを目指した。(カードやアプリが)毎日使うようになるからこそ、必要とされるカードやアプリを開発した」と自信を見せた。

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