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» 2020年01月30日 08時00分 公開

取材写真整理の変遷を語る (1/3)

ITジャーナリスト、西田宗千佳さんの写真整理術を紹介。

[西田宗千佳,ITmedia]

 1月27日は、iPad発表10周年である。その関係の記事を書く必要があり、久々に10年前の写真を、NASからピックアップした。

 いやあひどい。機材の違いもあるのだが、10年前も相変わらず、筆者の写真の腕はアレだ。今の目で見ると、なかなか懐かしいものがある。AdobeのLightroomの力を借り、何とか補正もかけて入稿した。

photo 10年前、iPad発表会での写真を再出稿。カメラとソフトの進歩を思い知る

 調べてみると、現在はCESのようなイベントがあると、毎回2000枚を超える写真を撮っている。10年前は、iPadの発表会のような特大イベントであっても、800枚がせいぜいだった。そして、そういうイベント取材やインタビューの頻度は上がっており、写真の撮影枚数も増えている。原稿の量も増えているので、出稿する写真データ量も増加している状況だ。

photo CESで撮影した写真の整理中の画面。だいたいこんな風に作業している

 そういえば、筆者がどう写真の整理をしているのか、ちゃんと語ったことはないように思う。

 今回は、過去10年の「写真管理と出稿態勢」について、ちょっと書いてみたい。

この記事について

この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2020年1月27日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額660円・税込)の申し込みはこちらから

開発の切れ目がソフトの切れ目

 筆者が本格的にデジカメを取材に使い始めたのは、1998年前後だと記憶している。実は、最初に買って仕事に使ったデジカメは、もはや思い出せない。カシオの「QV-10A」などのメルクマールとなる製品は買っているのだが、どうにも記憶があいまいだ。

 というのは、当時は紙の雑誌の仕事だったので、写真は自分で撮るのではなく、プロのカメラマンの仕事だったのだ。だから、「誰と組んで仕事していたか」は覚えていても、自分がメモのためにどんなデジカメを使っていたかは思い出せない。確か、1999年発売の「DSC-F505K」は買って仕事に使った記憶があるのだが。

 それが、2000年代になると、当たり前のように、会見などでも頻繁に写真を撮るようになる。取りあえず、撮った写真はフォルダ分けしてPCの中に入れておく、という牧歌的なレベルだった。

 それでは追い付かなくなるのは、2000年代半ばのこと。Webでの仕事が本格的に増え、海外出張の回数も頻繁になった頃だ。でもこの頃は、まだ「フォルダ分け」だった。ただ、家庭内にファイルサーバを置き、そこへバックアップするようにはなっていた。その後、数年おきにNASへと切り替えていくことになるのだが、「ファイルをコピーし、必要な時にファイル単位で見ていた」レベルである。

 さすがにそれではキツイ、ということになり、まず導入したのはGoogleの「Picasa」だった。これは無料の管理ツールで、なかなか便利なものだった。だが、「管理だけ」では限界が来る。画像加工は別のソフトでやるのが基本だったからだ。そこで導入したのがAppleの写真管理ソフト「Aperture」だった。自分が使い始めたのは2006年か2007年からだが、2005年に登場したと記憶している。その頃から、IntelベースのMac登場に伴い、自分のメインマシンをMacに切り替えたので、それも1つの契機だった。

 とはいえ、Apertureのデータと「保存しておく生の写真のデータ」は別にしていた。生の写真データはNASへと保存し、作業はApertureだったように記憶している。

 だが、それもいつまでも続かない。AppleがApertureの開発をしなくなっていくからだ。2014年に開発が中止されると、他のソフトへの移行を余儀なくされる。

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