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取材写真整理の変遷を語る(3/3 ページ)

» 2020年01月30日 08時00分 公開
[西田宗千佳ITmedia]
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効果抜群な「ジオメトリ補正」

 写真はあまり加工しない、という話をしたが、実は昨年末から、1つ試していることがある。たぶん、記事を読んでいる方のほとんどは気がついていないだろう。編集者からも指摘を受けたことはない。

 それは、特にプレゼン資料の写真について「ジオメトリ補正」をかけて傾きを消しているのだ。

 プレゼン資料が投射される正面に毎回座れればいいのだが、世の中なかなかそうはいかない。だから取材写真は、「プレゼン資料を微妙に斜めから見た写真」が使われることがある。

 だが、これは確かにみづらい。

 そこでLightroomの「ジオメトリ補正」を使い、傾きを補正して「正面からの画像」に近い形にして出稿しているのだ。簡単に済む時は「自動」一発でOKだし、そうでない場合には、「ガイド付き補正」を使う。作業といっても、プレゼン画面の四辺に合わせて線を引くような感じだ。1枚の写真に10秒とかからない。そうやって補正した効果は、以下の2つの写真を見ればお分かりいただけるはずだ。急いでフレーミングした写真であっても「使える」ものになるので、こちらとしては心理的にも助かる。

photo 上が撮影した生データ、下が「ジオメトリ補正」後の掲載用写真。作業時間15秒でこれなら、やった方がプラスだと思う
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photo ちなみに、「ジオメトリ補正」は「編集」メニューの一番下にある。詳しい使い方は、Lightroomのインタラクティブヘルプに従い、試してみるのが近道だ

 画像を大きく加工しているわけで、「どうすべきか」と思わないではない。また、縦横比が正確に反映されないこともある。

 しかし、記事としての見やすさは劇的に上がったので、これは今後も、特に大きな問題が出ない限りやっていこうと思う。人や物が絡む写真は、あまりこうした加工をすべきでないとも思っているので、当面は「プレゼン資料」への適応が中心だが。この辺、異論があれば、お伝えいただけると幸いだ(筆者もまだ迷っている最中ではある)。

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