厚生労働省、ゲーム依存症対策に着手 専門家や関係省庁と情報共有
厚生労働省は2月6日、ゲーム依存症対策を協議する「ゲーム依存症対策関係者連絡会議」を開き、中央省庁や医療団体、ゲーム関連団体とゲーム依存症の現状や課題について議論した。
同会議は、2019年5月に世界保健機関(WHO)がゲーム障害を精神疾患の一つとして認定したことを受けて開催。依存症治療を手掛ける国立病院機構久里浜医療センターが作った資料を基にゲーム障害の現状を共有し、関係省庁がとっている対策を確認した。
参加したのは、厚生労働省、内閣府、消費者庁、文部科学省、経済産業省などの中央省庁や、久里浜医療センター、日本医師会、日本精神科病院協会などの医療関係団体、日本オンラインゲーム協会、日本eスポーツ連合などのゲーム関連の業界団体など。
久里浜医療センターの提出した資料によると、17年の調査で、中高生の14.2%はネット依存が疑われるという。ゲームのやり過ぎで、成績や仕事のパフォーマンスが落ちた人や、昼夜逆転が起きた人がいることも指摘。ゲーム障害によって脳の機能障害が起きる可能性も示した。
治療方法なども説明した上で、予防対策として「ゲーム・スマホの使用時間を少なくさせる」「家族のスマホ使用も減らす」「リアルの生活を豊かにする」などを挙げた。
中央省庁は今後のゲーム依存対策について取りまとめた。厚生労働省は、依存症に関する正しい知識の啓発を行い、3月には「国際ギャンブル・ネット依存フォーラム」やシンポジウムを開いて知識の共有などを行うとした。文部科学省は、子ども向け啓発資料を作る他、依存症予防教室の支援を行う。内閣府や経済産業省、消費者庁も消費者や保護者に向けた啓発資料を作るという。
ゲーム依存症対策については、県や国レベルで検討が活発化している。香川県は、子どものゲーム依存対策を目的とした「ネット・ゲーム規制条例」の成立に向け議論を進めており、1月からネット上で物議を醸している。2月の定例議会で成立すれば全国初のゲーム依存症に特化した条例になるとされている。
一方ゲーム業界からは反発の声も挙がっている。国際ゲーム開発者協会(IGDA)の日本支部は、香川県の条例案にパブリックコメントを提出し、「専門的知見の調査および専門家の意見を聴取したものではなく検討が不十分」と指摘。適切な調査と十分な議論を求めている。
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