シミュレーションに当たり、まずは会社の同僚をイメージした3Dモデルを作成した。実際の同僚は性別も年齢も性格もさまざまだが、今回は都合上、1人の代表的なタイプをモデリングし、中身のパラメータを変えることでさまざまなシチュエーションを再現することにした。
アプリを立ち上げると、現実の環境を空間認識し、ARで飲み会帰りの同僚の3Dモデルが複数人表示される。
今回は訓練用途のため、居酒屋から駅までの移動距離を100mほどと短めに想定し、その間で仮想的な帰り道を歩きながら、いかに同僚と会話できたかを記録していく。
今回作成したシミュレーションの手順は以下の通り。
今回、目的となる総コミュニケーション量は以下のように定義した。
上記式における発言確率は下記とした。
もし均等に発言機会があれば、単純にそのときのサブグループに自分も含めた人数(サブグループ人数+1)の逆数となる。しかし現実にはそうはならないため、自分の発言割合を調整するパラメータaをかけている(aの上限はサブグループ人数+1、つまり発言確率100%であり、自分だけが話す状況となる)。
発言確率パラメータaは、下記の通りテンションと相性の掛け合わせとした。
テンションはシミュレーションごと、会話ごとにランダムに決定されるが、その値の分散はサブグループ人数に依存するようにした(サブグループ人数が少ないほど分散が大きく、人数が多いほど分散が小さい)。一方、相性はシミュレーションごとに固定となる。テンションがブレる中で、いかに相性の良い同僚を探索できるかが一つの鍵となるようにした。
では、本環境で早速飲み会の帰り道をシミュレーションしていく。
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