このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
University of Applied Sciences Upper Austria、スタンフォード大学、東京工業大学の研究チームが1月に発表した「Foxels」(Furniture Voxels)は、インタラクティブに配置換えできるモジュール型スマート家具システムだ(PDFへのリンク)。
各モジュールは、重量約4kg、一辺36cmの木製ビルディングブロック。モジュールの各側面には磁気コネクターがあり、モジュール同士の近隣を検出する。並べ替えるごとに更新され、検出/喪失を繰り返す。NodeMCUやRaspberry Piなどのマイクロコントローラーに対応し、充電式で電力供給する。
各モジュールを並べたり積み重ねたりして、テーブル、いす、棚といったインテリアをインタラクティブに構築できる。また、180cmのボードと組み合わせるとさらにバリエーションが増える。
各モジュールには機能を付与できる。プッシュボタン、近接センサー、タイマー、スキャナー、圧力センサー、さまざまなモノをキーにできるMakey Makeyなどを入力機能としてカスタマイズが可能。
他にも、スピーカー、電源、LEDライト、ディスプレイ、プロジェクタなど、さまざまな出力機能もカスタマイズ可能だ。合計24個の機能を実装した。
研究チームは、さまざまなユースケースを紹介している。例えば、ボタンを押すとライトが点灯、椅子に座るとライトが点灯、タイマーで消灯、ARコントローラーでライトの色を調整、箱の横を通るとベルが鳴る、書類をスキャンしてモニターやプロジェクターに映す、書類をスキャンするとそのままメール送信など。使い方は多様だ。
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