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» 2020年04月10日 18時09分 公開

コロナ禍で経営危機、ゲームセンターが模索するオンラインでの収益化

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、臨時休業するゲームセンターが増えてきた。中小規模の店舗は経営危機に陥っており、各店舗はクラウドファンディングやネットでのグッズ販売、有料コンテンツの配信など、事業を継続する方法を模索している状況だ。

[村上万純,ITmedia]

 政府が7日に発表した、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、都内を中心に多くのゲームセンターが臨時休業している。

 全国展開するタイトーやセガなどは、緊急事態宣言の対象区域である7都府県(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)で、一部の店舗を除いて当面の間、臨時休業に。営業している店舗でも、営業時間を短縮するなどの措置をとっている。

タイトー公式サイトより

中小規模の店舗は存続の危機に

 一方、大手よりも体力がない中小規模の店舗は経営危機に追い込まれている。ゲームセンターなどのアミューズメント施設は、臨時休業すれば筐体から得られる売上が0になるが、賃料などの固定費は引き続き発生する。やむなく営業している店舗も客数の減少などによって資金繰りに苦しんでいる状況だ。

 中野ブロードウェイの一角にある中野TRFは、3月下旬にTwitterで「切実なお願い」とし、「このままでは経営が成り立たず閉店の可能性が出てきた」と訴えた。

 立川市にあるゲームセンターWILLは、3月下旬から節電のために筐体の電源をオフにし、コスト削減に努めていたが、4月8日から臨時休業に。同日にコンテンツ配信サービス「note」で、「収入がほぼ0となるこの状態では緊急事態宣言が解除されるまでお店を維持していくことが難しく、宣言が解除されたとしてもそこから売り上げが元に戻る保証もありません」と投稿した。

 定期的に格闘ゲームの対戦会などを開いている大阪南森町コーハツは7日、「心苦しいながら、行政からの休業補償のない現状では、ただちに休業するのは経営上困難」とし、午後5時から午前0時までの時短営業を決めた。緊急事態宣言が解除されるまでは縮小営業を続け、補償案が出た際は休業する考えという。

オンラインでの支援、収益化が進む

 苦しい状況が続く中、店舗経営以外の収益化を模索する動きが出てきている。

 例えば、高田馬場と池袋に店舗を構えるゲーセンミカドは、従来からグッズ販売やYouTube配信、ゲーム筐体の有料貸し出し、コンテンツ配信サービス「ニコニコチャンネル」の有料アカウント開設など収益の多角化に取り組んできた。現在は店舗からYouTubeでゲーム配信をする他、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」を利用して支援を募るなどし、売上減をカバーする方針だ。CAMPFIRE上では「誰もが予測不能であったコロナ問題を良い意味で受け止め、志し半ばで諦め、指をくわえて閉店を待つよりも、できる事に積極的にチャレンジします」と説明している。

ゲーセンミカドがクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で支援を募る(4月10日午後7時にスタート)

 中野TRFはTwitterで、ニコニコチャンネルの登録や、一定期間レンタルスペースを利用できる「フリーパス」の購入などを呼び掛けている。中野TRFに通っていたプレイヤーを中心とした寄付の動きも活発で、9日にはTwitterで「皆様の支援・援助により当面の危機は乗り越え今後の運営に望みを繋ぐことができました」と投稿。ICカード「NESiCA」を利用した筐体は通信費がかさむため、撤去を考えていたというが、これも寄付のおかげで乗り切った。

 WILLも現在は、投稿者を支援できるnoteのサポート機能や、クリエイター支援プラットフォーム「Ci-en」の活用、グッズ販売などをしている。

 コーハツはCi-en上での支援を呼び掛けており、4日時点で「既に驚くほど多くのご支援をいただき、スタッフ一同、大変感謝しております」と投稿していた。

クリエイター支援プラットフォーム「Ci-en」

 東京都が10日に公表した休業要請の対象には、ゲームセンターも含まれ、休業した事業者には協力金として50万〜100万円を支払うとしている。

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