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「キン肉マン」新型コロナで1カ月休載 執筆環境の“3密”を考慮

» 2020年04月13日 14時08分 公開
[ITmedia]

 漫画家ユニットのゆでたまご(原作・嶋田隆司、作画・中井義則)は4月13日、集英社が運営するニュースサイト「週プレNEWS」で連載中の漫画「キン肉マン」を、1カ月以上休載すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、「執筆作業を平常運転で続けることはできない」と判断したという。

「週プレNEWS」より

 キン肉マンの原稿は、原稿用紙に直接執筆するスタイルで描かれており、スタジオに大勢のアシスタントが集まって長時間共に作業しているという。嶋田さんと中井さんは、これが新型コロナの感染リスクを高める「密閉」「密集」「密接」の3要素全てに当てはまるのではないかと懸念。高齢の家族と同居しているスタッフも多いことなどから、感染リスクを考慮して休載を決めたとしている。

 両氏は週プレNEWS上で、「私たちは漫画を通して“友情パワー”ということをずっと伝えてきましたが、じゃあこういう時に何ができるか、何をすべきかということをふたりで考えた上で、緊急事態宣言が発令された今だからこそ、あえて『何もしない友情』というのもあるんじゃないかと」とコメント。

 「今は日本のみならず世界の人が不要不急の外出を避ける。『何もしない』という行為を率先してやるのが最大の友情ではないかと考えました」と思いを語った。

「週プレNEWS」より

 連載は20日から約1カ月休載する予定だが、状況によって期間が延びる可能性があるという。

漫画家もテレワーク

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、漫画家の間でもテレワークやデジタル制作の動きが広まってきている。「AIの遺電子」などの著作で知られる漫画家の山田胡瓜さんは、Twitterで漫画家向けの「テレワークの手引き」を公開。Google スプレッドシート上で、漫画のデジタル制作に必要な機材や環境構築について説明している。

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