エンジニアの民間団体コード・フォー・ジャパン(東京都文京区)は4月15日、新型コロナウイルスに感染した人と濃厚接触した可能性を通知するコンタクト・トレーシング・アプリの開発を進めていると発表した。感染者に行動経路などを聞き取る手間を省き、濃厚接触者に早く情報提供できるようにする。
アプリの利用者同士が一定の距離まで近づいたり、同じ空間で一定時間を過ごした場合に、近づいた利用者の情報を暗号化して互いに保存。利用者の中から新型コロナウイルスの陽性患者が出た場合、濃厚接触者に対して通知、必要な情報などを届ける仕組み。
米Googleと米Appleが10日(現地時間)に発表した、Bluetoothを活用して感染者と濃厚接触した可能性を検出する技術で使われる共通規格にも対応する予定。
プライバシー保護の観点から、GPSなど個人の行動を推測できる情報は使わない。情報を利用者に通知する際も、いつどこで誰と接触したかなどの詳細は通知しない。感染者情報の入力は行政職員のみができるようにする。
アプリは、シンガポールの技術開発機関「GovTech Team」で開発されたものを参考に、有志のエンジニアなどが開発を進めている。コード・フォー・ジャパンは、とりまとめ役として開発に参加。5月上旬をめどに公開する予定。
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