米Facebookに買収されたInstagramの共同創業者、ケビン・シストロム氏とマイク・クリーガー氏は4月18日(現地時間)、新型コロナウイルス感染症の米国の州ごとの広がりを視覚化するWebサイト「rt.live」を公開した。
このWebサイトは、感染症流行の予測に使われる感染症数理モデルの実効再生産数(Rt)を用いて、1人の感染者から感染した平均人数を追跡するものだ。
おおまかに言うと、Rtの値が低いほど状況は管理しやすい。この値を州ごとに示すことで、どのような対策がアウトブレイクを効果的に抑制できているかを検討できるとシストロム氏は自身のWebサイトで説明している。Rtを直接測定することはできないが、ベイズ統計を応用することで信頼性の高い値を算出しているという。
例えば、感染による死者が多く、3月22日からロックダウンが始まったニューヨーク州では、ロックダウンの約2週間後からRtが1以下になっているのが分かる。
シストロム氏はこのWebサイトで使っているmatplotlibの設定ファイルをGitHubで公開している。
シストロム氏はスタンフォード大学で管理科学および工学を専攻し、クリーガー氏は同大学でシンボリックシステムを学んだ。疫学については門外漢だとことわっている。
両氏は2010年10月にInstagramを立ち上げ、2012年4月にFacebookに10億ドルで買収された後もInstagramのCEO、ディレクターとしてとどまっていたが、2018年9月にそろって退社した。
退社の際、シストロム氏はしばらく休んだ後、「世界が必要とする新しい何かを創造する」と語っていた。
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