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Meet、Duo、ハングアウト――3つのGoogleビデオ会議サービス、どう使い分けたらいいの?Googleさん(2/2 ページ)

» 2020年05月10日 07時20分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]
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 soltero ハビエル・ソルテロさん

 ソルテロさんは昨年10月にG Suite責任者としてGoogle入りした方で、カーネギーメロン大学卒業後NetscapeやVMwareで働き、メール企業Acompliを共同創業してそれがMicrosoftに買収されたあと、MicrosoftでAcompliを「Outlook Mobile」にする仕事をしているうちにその実力を認められ、最終的にはMicrosoft Office全体の戦略責任者になっていました。45歳とまだお若いですが、オープンソース界隈でも貢献者として活動しており、人望が厚いようです。

 こういう人がGoogleのすべてのコミュニケーションサービスを統括してくれたら、混沌から脱却できるかも、と期待しています。

 でも、当面はMeetとDuoとハングアウトを1本化する予定はないと、ソルテロさんはメディアのインタビューで言ってました。「当面は」なので、何かが(例えばハングアウトが)フェイドアウトする可能性はあります。

 で、この3つのアプリの機能をおおまかに整理してみました。ネットで調べるだけではいろいろ分からないこともあって、不完全ですが。

 hikaku Meet、Duo、ハングアウトの比較

 開始方法とかも比較しようとしたんですが、Webアプリとモバイルアプリで違ったり、複数の方法があったりするのでやめました。いずれにしても、それほど難しくはないです。セキュリティとプライバシーもGoogleのポリシー準拠なのでだいたい同じと考えていいと思います。

 こうしてみると、棲み分けがあるような、ないような。

 Duoの画面共有機能を△にしたのは、画面共有ではありませんが、お絵かき機能が追加されたからです。

 doodle Duoのお絵かき機能

 Duoはそもそもは、名前から察せられるとおり1対1に特化したビデオチャットアプリとしてデビューしました。当時は携帯電話番号が必要だし、相手もDuoアプリをインストールする必要があるしで、使いたければ相手にインストールをお願いせねばならず、そうまでしなくても他に選択肢はあったので、私は使う機会がほとんどありませんでした。

 ただ、ユーザーインタフェース(UI)は本当に単純で簡単なので、高齢の母とビデオチャットするために安いSIM入りAndroidタブレットをプレゼントして、しばらくそれでビデオチャットしていました。母はiPadのFaceTimeよりは使いやすいと言ってました。

 それが、9日のアップデートで電話番号がなくてもGoogleアカウントだけで使えるようになったのでした。これで参加障壁はGoogleアカウントを持っているかどうかだけになり、Duoも他の2つと同じスタート地点に立ちました。UIのシンプルさはDuoが一番かなと思います。

 使い分けるとしたら、以下のような感じでしょうか。

  • 33人以上で画面共有機能も使いたかったらMeet
  • マスクやエフェクトを使ったり、お絵かきを見せたりしたかったらDuo
  • 少人数でテキストチャットもしたかったらハングアウト

 33人以上で画面共有ができて、マスクやエフェクトが使えて、テキストチャット機能もあるビデオ会議アプリが1つあればいいのに、と思いますが。ついでにZoomのようなバーチャル背景もありで。

 それぞれのアプリに複雑な生い立ちがあり、それぞれの育ての親の思いもあるでしょうから、簡単に統合することはできないのでしょう。ここはひとつ、ソルテロさんのコミュニケーション能力で、うまくまとめていただきたいと、切に願います。

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