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» 2020年05月22日 07時00分 公開

「僕は本当に入学していますか?」 コロナ禍で進む大学オンライン化、学生は困惑 教授らに実情を聞いた (1/5)

新型コロナウイルス感染症の流行で大学のオンライン化が急激に進んでいる。新型コロナの対応には困難を挙げればキリがないが、遠隔教育の可能性が一気に広がるチャンスでもある。今回は、5大学の教授たちに各大学の現状とオンライン化の難しさ、メリットを教えてもらった。

[谷井将人,ITmedia]

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で、大学のオンライン化が急激に進んでいる。“3密”状態になる教室で授業は行えず、教授たちは授業のやり方に苦慮していた。

photo 大学の先生方に話を聞いた

 新型コロナの対応には「学生のネット環境が不安定」「大学のシステムも不安定で落ちる」「新入生は学内システムに接続できるようになるまで放流状態」「僕は本当に入学したんでしょうかと問い合わせが来る」「学生証も配れない」など、困難を挙げればキリがない。

 一方、いつでもどこでも教育が受けられる遠隔教育の可能性が一気に広がるチャンスでもある。難しさを知り、解決し、メリットを享受するのが重要だ。

 今回は、慶應義塾大学、東京農工大学、東京海洋大学、東洋大学、長崎大学の教授たちに、各大学の現状とオンライン化の際に難しかったこと、オンライン化のメリットを教えてもらった。

各大学の状況

──まずは各大学の状況を教えてください。

慶應・工藤紀篤先生 教職員も含め大学構内には入れません。授業は4月30日からオンラインで行っています。リアルタイムにビデオ会議で行う方法、授業の資料に音声を埋め込んで配布する方法などに対応してます。

photo 慶應義塾大学の対応

慶應・植原啓介先生 湘南藤沢キャンパスでは教員向けのオンライン授業支援窓口を作って講習会をやりました。学生向けの講習会でもツールの使い方などをレクチャーしました。授業は4月30日からオンラインで実施しています。

農工・三島和宏先生 大学構内には許可証がないと入れません。5月8日まではオンライン授業の準備を行い、11日から全面的に授業スタートになりました。実験や実習は実地でないと難しく、実施しない場合もあります。

海洋・室田朋樹先生 大学構内への入構は制限中です。生物を飼っているところは必要最低限なら大学に来てもいいことになっています。11日からオンライン授業を実施しており、実習や実験については実施方法を検討しています。

東洋・澤口隆先生 キャンパスはロックアウトしており、教職員は時短勤務やテレワークを進めています。授業は4月27日に始めました。春学期全ての授業をオンラインで行います。ツールの使い方などは勉強会で身に付けています。

長崎・丹羽量久先生 大学構内には特別な事情がない限り入れません。4月8日からオンライン授業を始めています。授業はリアルタイムでビデオ会議を行う形式、授業の資料を配信するオンデマンド形式などで行っています。

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