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ITmediaの記事配信システムを作った男 ベルリンからエンジニアの舞台裏とテレワーク原体験を語る(1/3 ページ)

» 2020年06月05日 12時02分 公開
[Masataka KodukaITmedia]

 ドイツ・ベルリンからコロナ禍での状況を伝えてくれているレポーターは、実は10数年前に現在のITmediaの記事配信システムを構築したエンジニアだ。そのKoduka氏が、ITエンジニアとしてのキャリア、オンラインメディアの配信システムの構築を振り返る。

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 筆者は7年半、ドイツのベルリンで生活しており主にITエンジニア兼ミュージシャン(ベース奏者)としてフリーランス活動をしている。ドイツに来る前、日本でのサラリーマン経験は12年ほどしかないのだが、その半分、約6年をアイティメディア の社員(ITエンジニア)として過ごした。コロナ禍、3月からヨーロッパにおいて発生した出来事をITmediaでレポートしてきたが、今回は読者への自己紹介の意味も含め、自分がアイティメディアでエンジニアとして働いた経験を書いてみたいと思う。

photo 2004年ごろ、デザイナーのG氏が作成した報道ワッペン。何故か、ドイツにも持ってきていた

予想外の自由な社風、2000年代初期のソフトバンクの出版系

 筆者は20代(1990年代)、ミュージシャンとして生きていく予定だった。だが思うようにはいかず、二十代後半から、音楽以外に「手に職を付ける」ことを考え始めた。だが、バブル崩壊後、大学中退かつ社会人経験のない自分を雇ってくれる企業は、某ビデオ販売チェーンくらいしかなかった。1995年以降のインターネットブームの到来で、いわゆる“HTML書き”やら、XML文書データベース構築といった仕事をフリーランスとしてやっている中、ソフトバンクグループのソフトバンク・ジーディーネット(ITmediaの前身)に人づてで紹介されて、中途採用された。「20代、苦労してきたが、いよいよ自分も大企業の社員だ! ちょっとは安定した生活ができる」と、面接後の赤坂の坂道を駆け下りるとき、期待と喜びで大きく飛び上がった。面接用に気合入れて買ったスーツを着て。

photo ZDNet時代の筆者の名刺。現在の愛器(コントラバス)の上に乗せてみた
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