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Android版接触確認アプリ、Android 11では位置情報設定オフで利用可能に

» 2020年08月01日 16時01分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Googleは7月31日(現地時間)、米Appleと共同開発した新型コロナウイルス感染症の暴露通知システム(Exposure Notification System、ENS)のAPIを採用する接触確認アプリのAndroid版を、今秋リリース予定の次期モバイルOS「Android 11」では端末の位置情報設定をオフにしたまま利用できるようにすると発表した。

 api COCOAアプリを有効にするには端末の位置情報をオンにする必要がある

 現在、日本の「COCOA」を含むこのAPI採用アプリを利用するためには、Android版はシステムの位置情報をオンにする必要があり、これについてGoogleに多数の質問が寄せられたという。

 このAPIはiPhoneあるいはAndroid端末でアプリを有効にしているユーザー同士が一定時間近くにいるとBluetoothの信号を自動的に交換することにより、ユーザーの人との接触履歴を残すというもの(仕組みの詳細はこちらの記事などを参照のこと)。

 位置情報は一切集めないが、位置情報設定をオンにする必要があることから、企業あるいは政府が密かに位置情報を集めているのではないかという疑念を持つ人も多いようだ。

 Googleよると、2015年に、プライバシーへの配慮から、Androidで位置情報設定がオンになっていない限りBluetoothのスキャニングを防止するようOSを設計したという。例えば、ショッピングアプリが店内に固定されているBluetoothビーコンの信号をスキャンすると、そのアプリのユーザーが店を訪問したことが推測できるからだと説明する。「当時はBluetoothスキャンがパンデミックの制御に役立つようになるとは誰にも予測できなかったのだ」。

 同社は、APIのアップデートも発表した。Android版ではアプリのトップページでアプリのオン・オフを切り替えられるようになる見込みだ。

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