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Apple純正「翻訳」アプリと「Google翻訳」を比較 現時点ではGoogleに一日の長(3/3 ページ)

» 2020年08月31日 11時54分 公開
[山本敦ITmedia]
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 試用環境は、Google側が完全ワイヤレスイヤフォンの「Pixel Buds」と最新スマホ「Pixel 4a」の組み合わせ。Apple側はiOS 14パブリックβを入れた「iPhone X」と「AirPods Pro」です。

iPhoneの翻訳アプリをAirPodsから起動し、イヤフォンのマイクで音声入力しているところ

 Appleデバイスの組み合わせでは、iPhone単独のときと使い勝手が異なります。AirPods ProでSiriを起動した後、翻訳するフレーズごとに「○○を英語にして」と話しかける必要があり、リズムよく翻訳できません。iOS 13までの使い方と同じです。

 Googleデバイスの組み合わせでは、最初に「英語に通訳して」と話しかけてGoogle翻訳アプリを起動すれば、後はイヤフォンのリモコンボタン長押し操作でGoogleアシスタントが音声入力を受け付けるため、テンポ良く翻訳できます。

Pixel BudsをPixel 4aにペアリング。Google翻訳アプリが快適に動作します
Pixel Budsは側面のタッチセンサーリモコンを長押しする操作でGoogleアシスタントが起動。そのまま音声で翻訳したい言葉を入力します

 またGoogleデバイスでは、ユーザーがPixel Budsを装着していてもスマホの内蔵スピーカーから訳文を音声出力します。会話の相手には、スマホに表示されるテキストと音声の両方でこちらの伝えたいことを確認してもらえます。

 一方、Appleデバイスの組み合わせでは、イヤフォンを装着していると翻訳の読み上げがユーザーにしか聞こえません。会話の相手にはアプリ画面のテキストを読んでもらうしかなくなってしまいます。

現在はGoogleがリード

 Googleデバイスの組み合わせは、Pixel Budsのマイクで音声入力すると小声でも正確に認識する点なども合わせ、かなり実戦向きの組み合わせといえます。

 一方、Appleの翻訳アプリは未完成な部分もありますが、翻訳エンジンそのものの出来(翻訳精度)にGoogleと大きな差はない印象でした。後はアプリとデバイスの操作を実際に使用する状況に合わせてブラッシュアップできれば、Googleにキャッチアップできるかもしれません。

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