KDDIは9月10日、社員の心身の不調を未然に防ぐため、AIを活用したストレス分析を強化すると発表した。社員の業務用スマートフォンに、日常生活や働き方に関する質問を毎日1問送信。蓄積した回答データなどからストレスの度合いを算出し、体調を崩す兆候がみられた人にカウンセリングを行う。役員を除く全社員(約1万2000人)が対象。
質問の内容は「よく眠れていますか?」「仕事で困った時に相談しやすい職場ですか?」など。メッセージアプリ「+メッセージ」で配信し、社員は5段階の顔文字で答える。この繰り返して集めたデータを、残業時間や休暇の取得状況などと照らし合わせて分析し、ストレスの度合いを算出。社員の健康状態が悪化する前に、迅速にフォローするとしている。
過去の回答や、全社平均との比較データを表示するダッシュボード機能も搭載。社員は日々の結果を確認し、自身の状況を把握できる。
新型コロナウイルス感染症対策でテレワークに移行し、コミュニケーション方法が変わったことを踏まえた施策。従来もストレスチェックを年に1回行っていたほか、その結果と時期ごとの残業時間をAIで分析し、体調不良の予兆を検知する取り組みを年に2回行っていた。だがリアルタイムでの分析が難しかったことから、仕組みを改善したという。
分析で使うAIは、KDDI、KDDIテクノロジー、KDDI総合研究所のグループ3社が共同で開発した。
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