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蓄えた熱を使って“冷房”を効率化するエアコン、パナソニックが発売

» 2020年09月24日 14時08分 公開
[ITmedia]

 パナソニックは9月24日、ルームエアコン「エオリアXシリーズ」の新製品を発表した。これまで排出していた熱エネルギーを冷房に活用する仕組みを新たに開発したという。11月21日に発売予定で、実売価格は26万〜41万円前後になる見込み。

「エオリアXシリーズ」の2020年モデル

 パナソニックが2010年からエアコンに搭載している「エネチャージシステム」は、それまで排出するしかなかったエアコン運転時の熱をため(=蓄熱)、暖房時の霜取り運転に活用する仕組みだった。しかし新製品では改良を進め、冷房時の室温や湿度を保つことにも熱を利用するという。

 冷房運転は、設定温度になると運転が止まり、温度が上がると再び運転を開始する。しかし冷房は立ち上げ時に大きな電力が必要で、オン/オフの繰り返しはエネルギー効率の低下につながっていた。

 それでもオフにしなければエアコンは冷たい風を送り出し続け、室温が下がり過ぎてしまう。そこで新・エネチャージシステムは、蓄えた熱を冷房に加え、あえて冷風の温度を上げることでムダなオン/オフを省いた。これにより、10%の省エネを実現したという。

 パナソニックでは、「いわばエアコンが“トロトロ運転”を続けるようなもの。除湿も動き続けるため、さらっとした快適な冷房になる」としている。

新エネチャージシステムの概要

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