NECは9月25日、JAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)の「次期地球シミュレータ」(仮称)に、NECのベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」を利用した大規模システムが採用されたと発表した。新たな地球シミュレータは処理能力が従来機の約15倍に向上し、環境問題の解決や地震発生メカニズム解明などが効率化できるという。2021年3月に運用を開始する。
地球シミュレータは地球規模のシミュレーション計算が可能なスーパーコンピュータ。地球環境や海洋資源、火山活動などの分野での研究開発に活用され、収集データの連携や数値解析を行う。
新たな地球シミュレータに搭載する「SX-Aurora TSUBASA B401-8」はカード型のベクトルエンジンを多数搭載した省電力なサーバ。気象予測や地球環境変動解析、AI活用などの分野で導入が進んでいる。
新システムは684台のSX-Aurora TSUBASAで構成。計5472台のベクトルエンジンを搭載し、最大理論性能は19.5P(ペタ)FLOPS。従来機と比べて性能が向上した一方、消費電力はほぼ同等で、設置面積は約半分になるという。
地球シミュレータは2002年から運用をスタート。現行機は3代目。
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